細胞増殖・生存/細胞毒性アッセイ
細胞増殖・生存/細胞毒性アッセイ
細胞の生存・増殖・細胞毒性を数値で捉えるアッセイは、薬効・毒性スクリーニングの土台です。検出原理(代謝還元・ATP・膜傷害)や必要な感度、スループット、経時測定の要否によって適した製品が変わります。ここでは代表的な試薬・キットと、選び方の視点を整理します。
- 分類
- 細胞増殖・生存/細胞毒性アッセイ
- 主な用途
- MTT/MTS/WST比色法 / ATP発光 / レサズリン系 / LDH放出 / ライブセル解析
- 代表メーカー
- Promega・Dojindo・Thermo Fisher Scientific・Abcam ほか計5社
- 関連キーワード
- CCK-8 / CellTiter-Glo / alamarBlue / MTTアッセイ / LDH細胞毒性 / レサズリン
用途・特徴
検出原理は大きく、代謝活性を見る方法(MTT/MTS/WST、レサズリン)、細胞のエネルギー状態を見るATP発光、細胞死に伴う膜傷害を見るLDH放出に分かれます。生存・増殖の指標にはWST系やATP発光、レサズリンが広く使われ、毒性の直接指標としてはLDH放出やライブセルの死細胞染色が選ばれます。
感度とスループット、そして経時測定の要否が選定の分かれ目になります。ATP発光は感度が高く3D培養にも対応しやすい一方、比色法(WST/MTT)は装置要件が緩く導入しやすい傾向があります。レサズリン系は洗浄不要で経時観察に向き、Incucyteのようなライブセル解析は毒性・増殖・アポトーシスを同一ウェルで多重に追えます。目的の読み出しと既存の装置環境に合わせて選ぶと無理がありません。
Point
- WST-8(CCK-8)は洗浄不要の比色法で、増殖・生存・毒性を手軽に測れます
- ATP発光(CellTiter-Glo)は高感度で、3D培養や低細胞数の系にも向きます
- レサズリン系(alamarBlue/PrestoBlue)はadd-and-readで経時モニタリングに対応します
- LDH放出(CytoTox 96)は膜傷害を直接指標にする非放射性の毒性アッセイです
- MTT系キットは装置要件が緩く、標準的な増殖・毒性評価に広く使えます
- Incucyteはインキュベーター内でのリアルタイム細胞毒性解析と多重化に対応します
使用方法
読み出したい指標(生存・増殖か、毒性か)と、感度・スループット・経時測定の要否を決めてから製品を絞ると選びやすくなります。
1測りたい指標(生存・増殖/毒性)を決める
2検出原理(比色・発光・蛍光)を選ぶ
3必要な感度と細胞数・培養形式を確認する
4スループットと保有プレートリーダーを照合する
5経時測定・多重化の要否を検討する
6日本での入手性・キットサイズを比較する
メーカー製品
PromegaCellTiter-Glo 2.0 Cell Viability Assay細胞内ATPを定量して生細胞数を測る均一系の発光アッセイです。add-mix-measureの簡便な手順で、ハイスループットな薬効・毒性スクリーニングに向きます。公式URL
PromegaCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay (MTS)テトラゾリウム化合物MTSと電子共役試薬を組み合わせた比色法で、生細胞数を測定します。増殖・細胞毒性・薬剤感受性の評価に使えます。公式URL
PromegaCytoTox 96 Non-Radioactive Cytotoxicity Assay (LDH)細胞融解で放出される乳酸脱水素酵素(LDH)を比色で定量する、非放射性の細胞毒性アッセイです。細胞介在性・化学物質介在性の毒性評価に用います。公式URL
DojindoCell Counting Kit-8 (CCK-8 / WST-8)水溶性テトラゾリウム塩WST-8を用いた比色法で、細胞の生存・増殖・細胞毒性を測定します。培地に溶けるホルマザンを生成し、洗浄不要で扱いやすいキットです。公式URL
Thermo Fisher ScientificalamarBlue / alamarBlue HS Cell Viability Reagentレサズリンを用いた試薬で、生細胞の還元力からレゾルフィンへの変換を蛍光・吸光で測定します。add-and-read形式で、少数の細胞でも検出できる感度を備えます。公式URL
Thermo Fisher ScientificPrestoBlue / PrestoBlue HS Cell Viability Reagentレサズリンベースの試薬で、短い培養時間で細胞生存を評価できるのが特長です。専用の緩衝系により生理的pH域で速やかに測定できます。公式URL
AbcamMTT Assay Kit (Cell Proliferation) (ab211091)MTTを不溶性ホルマザンへ変換する反応を利用した比色キットで、細胞増殖・生存・細胞毒性を測定します。非放射性でハイスループットに扱えます。公式URL
AbcamResazurin Assay Kit (Cell Viability) (ab129732)レサズリンの還元を蛍光・吸光で捉え、生細胞の代謝活性から生存・細胞毒性を評価します。洗浄不要で、24〜48時間の経時的なモニタリングにも対応します。公式URL
SartoriusIncucyte Cytotoxicity Assay(ライブセル解析)インキュベーター内で行うリアルタイムの細胞毒性アッセイです。膜透過性色素で死細胞の核を経時的に標識・定量し、増殖やアポトーシスと多重化した解析もできます。公式URL