サイトカイン・マルチプレックス測定
サイトカイン・マルチプレックス測定
サイトカイン・マルチプレックス測定は、複数のサイトカインやバイオマーカーを一度の測定で同時定量する免疫測定です。薬効・薬理(PD)の評価や、サイトカイン放出症候群(CRS)のリスク把握、免疫モニタリングで使われ、限られた試料量から多くの情報を引き出せます。
- 分類
- サイトカイン・マルチプレックス測定
- 主な用途
- ECL / ビーズアレイ / 近接伸長 PEA / 超高感度 Simoa / CRS評価
- 代表メーカー
- Meso Scale Discovery・Diasorin Luminex・Bio-Rad・Thermo Fisher Scientific ほか計8社
- 関連キーワード
- サイトカイン放出症候群 CRS / 免疫モニタリング / PDバイオマーカー / Luminex xMAP / 電気化学発光 ECL / 近接伸長アッセイ PEA
用途・特徴
測定原理はいくつかに分かれます。電気化学発光(ECL)は広いダイナミックレンジと高感度を両立し、ビーズアレイ(Luminex xMAP)は1ウェルで数十アナライトまで多重化できます。近接伸長アッセイ(PEA)は抗体対とDNAオリゴを組み合わせて高い特異性を得やすく、単一分子アレイ(Simoa)はfg/mLレベルの超高感度が特徴です。
用途に応じた選び方が要点になります。検証済みの固定パネルで再現性を重視するのか、抗体を選んでカスタムパネルを組むのか、装置を持たずに受託で回すのか。試料量、必要な感度、多重度、スループット、ロット間差の許容範囲を並べて比較すると、候補を絞りやすくなります。
Point
- ECL・ビーズアレイ・近接伸長・超高感度と、原理ごとに感度とダイナミックレンジの特性が異なる
- 1ウェルで数十〜80アナライトまで多重化でき、少ない試料量で多くの指標を取得できる
- 既製の検証済みパネルとカスタム設計の両方が選べる製品が多い
- CRSリスク評価や免疫モニタリングでは、低濃度サイトカインの検出に超高感度系が向く
- 装置導入だけでなく、受託測定でパネルを回す選択肢もある
- ロット間差や検証範囲(対応マトリクス・species)が製品選定の判断材料になる
使用方法
サイトカイン・マルチプレックス測定の一般的な進め方です。目的の明確化から、原理・パネルの選定、測定、データ解釈までを整理します。
1測定目的とアナライトの定義(PD・CRS・免疫モニタリング)
2測定原理の選定(ECL/ビーズアレイ/PEA/超高感度)
3パネル選択(既製の検証済み or カスタム設計)
4試料調製とマトリクス確認(血清・血漿・培養上清)
5測定の実施(装置運用または受託)
6データ解析と定量(標準曲線・検出下限の確認)
7結果の解釈と再現性の検証(ロット間差・経時比較)
メーカー製品
Meso Scale DiscoveryV-PLEX / U-PLEX(ECLマルチプレックスアッセイ)電気化学発光(ECL)を用いる高感度・広ダイナミックレンジのマルチプレックスプラットフォームです。V-PLEXは検証済みの固定パネル、U-PLEXは抗体を選んで最大10プレックスを組めるカスタム設計に向きます。公式URL
Diasorin LuminexxMAP INTELLIFLEX Systemビーズベース(xMAP)のフローサイトメトリー型マルチプレックス測定装置です。低〜高プレックスに対応し、アナライトあたり2パラメータを同時取得できるデュアルレポーター機能を備えます。公式URL
Bio-RadBio-Plex Pro ヒトサイトカインアッセイLuminex xMAP技術を用いたビーズベースのマルチプレックスキットです。12.5μLの試料で1ウェルあたり最大48アナライトを定量でき、既製パネルとカスタム構成の両方に対応します。公式URL
Thermo Fisher ScientificProcartaPlex マルチプレックスイムノアッセイLuminexプラットフォーム向けのビーズベースキットで、1ウェルで最大80のタンパク質を同時定量できます。2〜80プレックスの既製パネルとカスタム設計があり、ヒトを含む複数種に対応します。公式URL
Bio-TechneElla / Simple Plex(自動マルチプレックス)マイクロフルイディクスのカートリッジを用いる自動免疫測定システムです。事前充填されたカートリッジで最大8アナライトを短時間で測定でき、ロット間差を抑えた再現性の高いサイトカイン定量に向きます。公式URL
OlinkOlink Target 48 Cytokine(近接伸長 PEA)抗体対とDNAオリゴを使う近接伸長アッセイ(PEA)のパネルです。約2μLの試料で免疫関連タンパク質を高い特異性で定量でき、Signature Q100で処理します。CRSや炎症研究のバイオマーカー探索に向きます。公式URL
QuanterixSimoa Cytokine 4-Plex A アッセイキット単一分子アレイ(Simoa)技術による超高感度マルチプレックスです。IL-1β・IL-6・IL-10・TNF-αをfg/mLレベルで検出でき、低濃度サイトカインの検出や治療モニタリングに向きます。公式URL
R&D SystemsLuminex アッセイ(Discovery / High Performance)Luminex xMAP技術を用いる磁性ビーズのマルチプレックスアッセイで、450種以上のメニューから最大50アナライトをユーザー定義で組めます。プレミックスのビーズと検出抗体を含み、血清・血漿・培養上清に対応します。公式URL