研究用抗体(一次・二次抗体)
研究用抗体(一次・二次抗体)
研究用抗体は、検出したいタンパク質に直接結合する一次抗体と、その一次抗体を検出しやすくする二次抗体(多くは蛍光・酵素で標識)に大きく分かれます。ウェスタンブロット、IHC、IF、フローサイトメトリー、IPなど用途ごとに求められる特性が違うため、ターゲット・反応種・アプリケーション・検証データを軸に選ぶのが基本です。
- 分類
- 研究用抗体(一次・二次抗体)
- 主な用途
- 一次抗体 / 二次抗体 / 標識抗体 / リコンビナント抗体 / 抗体バリデーション
- 代表メーカー
- Abcam・Cell Signaling Technology・Thermo Fisher Scientific(Invitrogen)・Bio-Techne(R&D Systems/Novus Biologicals) ほか計8社
- 関連キーワード
- ウェスタンブロット抗体 / IHC 抗体 / フローサイトメトリー 抗体 / 蛍光二次抗体 Alexa Fluor / リコンビナント抗体 / 抗体 ノックアウト検証
用途・特徴
抗体は作製方法でモノクローナル、ポリクローナル、リコンビナントに分かれます。モノクローナルは単一エピトープを認識してロット間のばらつきが小さく、ポリクローナルは複数エピトープを認識するため低発現ターゲットの検出やシグナル増幅に向きます。リコンビナント抗体は配列が定義された発現系で作るためロット間再現性が高く、近年は各社が主力として拡充しています。
選定でとくに重視されるのが検証(バリデーション)データです。ノックアウト/ノックダウン検証、オーソゴナル検証(RNA-seqとの照合)、独立抗体による確認などが製品ページに掲載されているかで、再現性の担保度合いが変わります。用途(WB/IHC/IF/フロー/IP)ごとに検証済みか、推奨希釈や陽性・陰性コントロールの情報があるかも確認したい点です。
二次抗体は一次抗体の由来種(ラビット、マウスなど)とアイソタイプに合わせて選び、標識(Alexa Fluorなどの蛍光色素、HRPなどの酵素)を用途に合わせます。フローサイトメトリーでは直接標識した抗体を使うことも多く、多色パネルではフルオロフォアの組み合わせとスペクトルの重なりに注意が必要です。
Point
- ターゲットタンパク質と検出したい種(反応種)で候補を絞る
- アプリケーション(WB/IHC/IF/フロー/IP)ごとの検証実績を確認する
- モノクローナル/ポリクローナル/リコンビナントを用途に合わせて選ぶ
- ノックアウト検証・オーソゴナル検証など検証データの有無を見る
- 一次抗体の由来種・アイソタイプに合う二次抗体と標識を選ぶ
- 推奨希釈・コントロール・引用文献など製品ページの情報量を比較する
使用方法
抗体を選んで実験に使うまでの一般的な流れです。ターゲットとアプリケーションを起点に、検証データを確認しながら一次・二次抗体を組み合わせます。
1ターゲットタンパク質と反応種を決める
2アプリケーション(WB/IHC/IF/フロー/IP)を決める
3検証データ・引用文献で候補抗体を絞り込む
4一次抗体の由来種・アイソタイプを確認する
5適合する二次抗体・標識を選ぶ
6陽性/陰性コントロールで最適化・染色する
メーカー製品
AbcamPrimary Antibodies(一次抗体)モノクローナル・ポリクローナル・リコンビナント抗体を幅広く揃え、ノックアウト検証やオーソゴナル検証など多層的なバリデーションを公開しています。WB・IHC・ICC/IF・フロー向けの製品ページに検証データを掲載します。公式URL
Cell Signaling TechnologyPrimary Antibodies(一次抗体)リン酸化などの翻訳後修飾に強いラビットモノクローナル抗体で知られ、アプリケーションごとに検証したデータを製品ページに掲載します。細胞シグナル研究で広く引用されています。公式URL
Thermo Fisher Scientific(Invitrogen)Recombinant Antibodies(ABfinity リコンビナント抗体)哺乳細胞発現でロット間の再現性を高めたリコンビナントラビットモノクローナル抗体を展開します。ABfinity技術を用い、WB・IHC・フローなど各種用途に対応します。公式URL
Thermo Fisher Scientific(Invitrogen)Alexa Fluor Secondary Antibodies(標識二次抗体)退色しにくい蛍光色素Alexa Fluor/Alexa Fluor Plusを結合した二次抗体シリーズです。細胞イメージング、フローサイトメトリー、ウェスタンブロットでの検出に使えます。公式URL
Bio-Techne(R&D Systems/Novus Biologicals)R&D Systems Antibodies(一次・二次抗体)サイトカインやシグナル伝達分子など幅広いターゲットのモノクローナル・ポリクローナル抗体を、非標識と蛍光・酵素標識の両形態で提供します。多数の種・用途で検証しています。公式URL
Merck(Sigma-Aldrich)Prestige Antibodies(Atlas Antibodies)Human Protein Atlasのデータをもとに開発したポリクローナル抗体で、IHC・IF・WBなどに対応します。組織マイクロアレイやRNA-seqとの照合など、詳細な特性評価データを公開します。公式URL
ProteintechPrimary Antibodies(Uni-rAb リコンビナント含む)ポリクローナル・モノクローナル・リコンビナント(Uni-rAb)を揃え、各製品ページに陽性/陰性コントロールやKD/KO検証、推奨希釈を掲載します。被引用数の多さでも知られます。公式URL
Santa Cruz BiotechnologyPrimary Antibodies(一次抗体)哺乳・非哺乳の幅広いターゲットに対する一次抗体を大量に取り揃え、WB・IP・免疫染色・フローなど多くのアッセイに推奨されます。獣医研究向けの反応種も広くカバーします。公式URL
BioLegendFlow Cytometry Conjugates(フロー用標識抗体)多彩なフルオロフォア(Brilliant Violet、Spark、Fire Dyeなど)を結合した抗体を揃え、マルチカラーのフローサイトメトリーに対応します。ロットごとのQC検証を公表しています。公式URL