Kimballが、欧州およびインドのライフサイエンスCDMO拠点の強化に総額1億300万ドルを投じると発表した。製造受託サービスの地理的カバレッジを広げ、グローバルな顧客の需要に対応する体制を整える狙いがある。
多極化する医薬品製造のサプライチェーン
コロナ禍以降、医薬品サプライチェーンの地政学的リスクに対する意識が大きく変わった。単一地域への製造集中を避け、欧州・アジア・北米に分散した生産体制を構築する動きが製薬企業全体に広がっている。インドは低コストかつ高い製造技術を持つジェネリック薬・バイオ医薬品の製造拠点として世界的に重要性を増しており、欧州は規制環境の整備や先進バイオ製造の技術集積という面で引き続き中核的な役割を担う。こうした背景のもと、グローバルに複数拠点を持つCDMOの戦略的価値は高まっている。
CDMOの能力増強投資が加速する理由
バイオ医薬品、特に抗体医薬や細胞・遺伝子治療の開発パイプラインが拡大するなか、製薬企業はコアコンピタンスである研究開発に資源を集中させ、製造は専門CDMOへ委託するという戦略を選ぶケースが増えている。これに応じるようにCDMO各社は製造能力の拡張投資を相次いで発表しており、Kimballの今回の発表もその流れに位置づけられる。欧州・インドという二つの異なる市場への同時投資は、多様な規制環境に対応しながらグローバルな製薬顧客にワンストップサービスを提供するという方向性を示すものだ。製造受託市場でのポジション確立を狙う戦略的な布石と言えるだろう。
※ 本ページは公開情報(Fierce Pharma報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。