洗浄システム(CIP/SIP・ウォッシャー)

洗浄システム

洗浄システムは、培養・製造に使う器具・容器・配管・タンクを規定の清浄度まで自動洗浄し、その清浄性を検証可能な形で記録する装置・設備である。可搬の器具を洗うウォッシャーと、固定設備を解体せず循環洗浄するCIP、同じ流路を蒸気滅菌するSIPに大別される。残留物・微生物・エンドトキシンを規定値以下に下げ、清浄性バリデーションで証明することが要点となる。

器具・容器洗浄CIP/SIP清浄性バリデーションGMP対応
分類
洗浄システム(CIP/SIP・ウォッシャー)
主な用途
器具・容器洗浄 / CIP/SIP / 清浄性バリデーション / GMP対応
関連モダリティ
抗体医薬 / 組換えタンパク質・Fc融合 / 微生物発酵・プラスミドDNA / ワクチン / 細胞治療・遺伝子治療 / ADC
代表メーカー
Getinge・STERIS・Belimed・IMA Life ほか計5社
関連キーワード
CIP/SIP / 清浄性バリデーション / ウォッシャー / デッドレグ / ドレナビリティ / TOC測定

用途・特徴

洗浄システムは、培養容器・部品・配管・容器をGMPで定めた清浄度まで自動洗浄し、その清浄性を検証可能な形で記録する装置です。ウォッシャーは器具・容器をラックに載せ、プレ洗浄・本洗浄・すすぎ・乾燥を温度と薬液濃度を制御しながら実施します。CIP(定置洗浄)は配管・タンク・リアクターを解体せずに循環洗浄し、SIP(定置滅菌)は同じ流路を蒸気で滅菌します。残留タンパク・洗剤・微生物・エンドトキシンを規定値以下に下げることが目的です。

選定軸は、対象が「可搬の器具・容器」か「固定設備の配管・タンク」かで大きく分かれます。前者はウォッシャーの庫内容量・ラック構成・スプレーアームの被覆性、後者はCIPスキッドの流量・流速・薬液濃度制御と各サブループの戻り配管設計が要点です。いずれも温度・時間・薬液濃度・流速という洗浄パラメータの再現性、最終すすぎ水の水質(WFI/PW)、ドレナビリティ(液残りのない排水)を確認します。GMP製造では清浄性バリデーション(残留分析・回収率・最悪箇所)への対応可否が選定を左右します。

工程上の注意は、洗浄後の清浄性をどう証明するかです。最終すすぎ水のTOC・導電率・エンドトキシン、目視検査、スワブ/リンス回収による残留物分析でアクセプタンスクライテリアを満たすことを示します。配管はデッドレグや勾配不足で液が残ると洗浄不良・SIP不良の原因になるため、設計段階のドレナビリティ確認が重要です。記録はバッチ単位で温度・流速・薬液ロット・水質を残し、IQ/OQ/PQと変更管理に紐づけて運用します。

Point
  • 器具・容器・配管・タンクを規定清浄度まで自動洗浄し、清浄性を記録する装置
  • ウォッシャーは可搬の器具・容器、CIP/SIPは固定設備の配管・タンクを対象とする
  • 温度・時間・薬液濃度・流速の再現性と最終すすぎ水質(WFI/PW)が選定の要
  • 残留タンパク・洗剤・微生物・エンドトキシンを規定値以下に下げることが目的
  • 清浄性バリデーション(TOC・導電率・スワブ/リンス回収・最悪箇所)への対応が必須
  • デッドレグや勾配不足による液残り(ドレナビリティ不良)は洗浄・SIP不良の原因

使用方法

基本的には、対象(器具か固定設備か)を決め、洗浄パラメータと清浄度基準を設定し、洗浄後に清浄性を検証して記録します。

1洗浄対象(器具・容器か、配管・タンクか)と汚れの種類を整理する
2ウォッシャーかCIP/SIPかを選定し、ラック被覆または配管ループを設計する
3洗浄液、すすぎ水質(PW/WFI)、温度・時間・薬液濃度を設定する
4洗浄・すすぎ・乾燥/SIPを運転する
5最終すすぎ水のTOC・導電率・エンドトキシンとスワブ/リンスで清浄性を検証する
6バッチ記録を残し、IQ/OQ/PQ・清浄性バリデーション・変更管理に紐づける
実際の運用は、対象設備、汚れの種類、シングルユース化の範囲、純水・スチーム設備、清浄度基準、GMP対応、施設設計によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)