Lonzaが、主力のGS遺伝子発現システム向けに次世代ベクター「GS Ori-Go」を発表しました。早期の生産性と再現性を高め、DNAから治験開始(IND)までの一連の工程をより速く、より確実に進める狙いです。同社によると、GS Ori-Goはリードクローンで11 g/Lを超える力価を狙え、バルクプールからクローン細胞株へ直接進められるため、従来必要だった濃縮プールの作製やMSX(メチオニンスルホキシミン)による選択の工程を省けるとしています。
GS発現系とDNA-to-INDとは
GS(グルタミン合成酵素)発現システムは、宿主細胞に目的遺伝子とGS遺伝子を導入し、GS阻害剤で選択をかけて高発現の細胞株を得る、抗体医薬などで広く使われる発現技術です。Lonzaのシステムはこれまでに100を超える市販品を支えてきたと同社は説明しています。「DNA-to-IND」は、遺伝子配列の受け取りから細胞株構築・工程開発・毒性試験用原薬の製造までを一気通貫で受託し、初期の開発を短縮する枠組みを指します。
工程を省くと何が効くのか
細胞株構築で濃縮プールや薬剤選択の段階を省けると、その分だけ時間と手間が減り、候補を早く前へ進められます。Lonzaは、抗体プログラムで最短6か月でのIND到達、毒性試験グレードの原薬を約2か月で用意できるとしています。数値や到達時間は前提条件で変わるため一つの目安ですが、上流の力価向上とスケジュール短縮は開発初期のコストに強く効く部分です。