Sartorius Stedim Biotechが、シングルユースバイオプロセス向け使い捨て圧力センサー「Flexboy」を前面に打ち出している。同社はバイオプロセス需要の拡大に伴い、計装分野でもシングルユース化を一層推し進める方針だ。
シングルユース計装が解決する課題
バイオリアクターや培地調製タンクなど、バイオプロセス設備の圧力モニタリングには従来、ステンレス製の再利用型センサーが広く用いられてきた。しかしこの方式では、バッチ間の洗浄・滅菌(SIP/CIP)工程が必要となり、時間とコストがかかるうえ、洗浄不十分による交差汚染リスクも排除しきれない。GMP環境では、こうしたリスクを文書化・管理するための膨大なバリデーション作業も伴う。
使い捨て型の圧力センサーは、こうした課題をシステムごと取り除く発想から生まれた。バッグ型やチューブ型のシングルユース流路に直接組み込むことで、洗浄工程を不要とし、バッチ間の準備時間を短縮できる。細胞・遺伝子治療など少量多品種のモダリティでは特に、段取り替えの高速化が生産性に直結するため、シングルユース計装への需要は年々高まっている。
製造プラットフォーム全体へのシングルユース展開
Sartoriusは従来からシングルユースバイオリアクターや接続チュービング、フィルターなど広範な製品群を展開しており、Flexboyはその計装ラインを補完する位置づけとなる。圧力計測は上流培養から下流精製、さらにはバッファー調製・充填工程まで、あらゆる単位操作で必要とされる基本パラメーターのひとつであり、センサーのシングルユース化はプロセス全体の閉鎖系化・自動化をさらに一歩前進させる。
バイオプロセス業界では、製造コストの削減と柔軟性向上を両立するため、シングルユース技術の適用範囲が配管・容器・フィルターから計装・センサー類へと拡大する傾向が続いている。Sartoriusが計装面でも使い捨て製品を強化する姿勢を示したことは、この流れを象徴するものといえる。
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