製品ガイド ・ HEK293一過性発現・AAV製造用培地

HEK293一過性発現・AAV製造用培地

HEK293一過性発現・AAV製造用培地は、HEK293系細胞をトランスフェクションで一過性に駆動し、AAV・レンチなどウイルスベクターやVLPを産生させるために最適化された無血清・化学規定培地である。

主な用途
再生医療・HEK293培地・一過性発現・AAV/ウイルス製造・無血清・化学規定・トランスフェクション適合
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HEK293一過性発現・AAV製造用培地(掲載内容の修正)

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掲載メーカー9社Thermo Fisher Scientific / Gibco・Cytiva / HyClone・FUJIFILM Biosciences ほか
掲載製品12製品各社の公式ページへのリンク付き
使う工程4工程AAVベクター製造(一過性トランスフェクション)・レンチ/アデノウイルス製造・組換えタンパク質・VLPの一過性発現
関連モダリティ5種AAVベクター(in vivo遺伝子治療)・レンチ/アデノウイルス(エクスビボ・ワクチン)・組換えタンパク質・VLPの一過性発現

要点

メーカーと製品

9社・12製品
Thermo Fisher Scientific / GibcoFreeStyle 293 Expression MediumHEK293細胞の浮遊培養と一過性発現に使われる無血清培地。公式サイト
Thermo Fisher Scientific / GibcoExpi293 Expression MediumExpi293システム向けの高密度一過性発現用培地。組換えタンパク質やウイルスベクター研究で使われる。公式サイト
Thermo Fisher Scientific / GibcoViral Production Cells / Viral Vector Media関連AAVやレンチウイルスなどのウイルスベクター製造向け細胞・培地関連製品。公式サイト
Cytiva / HyCloneHyClone TransFx-H / HEK293 MediaHEK293細胞や一過性発現向けに使われる培地製品群。公式サイト
FUJIFILM BiosciencesBalanCD HEK293 MediaHEK293細胞向けの化学的定義・動物由来成分フリー培地。ウイルスベクターや組換えタンパク質用途で使われる。公式サイト
Merck / SAFCEX-CELL 293 / HEK293 MediaHEK293細胞向け培地。浮遊培養、一過性発現、ウイルスベクター用途に関係する。公式サイト
Lonza293 Media / Transfection Support MediaHEK293細胞の培養や一過性発現に関係する培地・試薬製品群。公式サイト
SartoriusHEK293 Process Development Media関連HEK293細胞やウイルスベクター製造プロセス開発で使われる培地・プロセス支援。公式サイト
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Thermo Fisher ScientificFreeStyle 293 / Expi293 / Viral Production MediumHEK293の一過性発現・ウイルス製造向け培地。公式サイト
MerckCellvento 4HEK / Viral ProductionHEK293の一過性発現・ウイルス生産用培地。公式サイト
SartoriusHEKExpress / HEK ViP NX(Xell)Xell由来のHEK293発現・ウイルス製造培地。公式サイト
CytivaHyClone HEK293 培地HEK293培養用の無血清培地。公式サイト

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用途・特徴

安定発現CHOで抗体を作る工程とは設計思想が根本から異なり、トランスフェクション効率・ベクター力価・高密度浮遊増殖を同時に成立させる点が選定の核になる。

このカテゴリが他モダリティと根本的に異なるのは、培地が「安定セルラインを長期に養う」のではなく「一過性トランスフェクションでウイルスベクターを一気に作らせる」ために設計されている点である。CHOで抗体を流加培養する場合は比増殖速度・積分生細胞数・力価の持続が主眼になるが、HEK293の一過性発現では、トランスフェクション時の細胞状態(密度・生存率・代謝)とDNA/トランスフェクション試薬複合体の取り込み効率が成否を決める。培地はこのトランスフェクション工程と一体で評価しなければならず、増殖性能が良くてもトランスフェクション効率や最終ベクター力価が出なければ採用できない。

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選定軸は、対象トランスフェクション試薬(PEI系・脂質系)との相性、トランスフェクション時に推奨される細胞密度域での生存率・凝集挙動、そして力価(AAVならvg/mL、レンチならTU/mL)である。多くの製品が基礎培地に加えてトランスフェクション増強剤やフィード(ブースター)をセットで提供し、トランスフェクション後の細胞をベクター産生に振り向ける設計になっている。化学規定(chemically defined)・非動物由来であること、AAV/レンチ/アデノなど産生するベクター種で挙動が変わる点も実務上の確認事項になる。

注意点として、同じHEK293でもHEK293T・293F・Expi293など由来株により至適培地が異なり、培地は株とセットで最適化されている点が挙げられる。安定プールでのVLP産生や接着系からの浮遊馴化用途も近接するが、本ページの主眼はあくまで一過性トランスフェクションによるウイルスベクター製造である。スケールアップ時は浮遊・無血清でのバイオリアクター運用、トランスフェクションタイミングとフィード添加の作業ウィンドウを工程設計に織り込む。

使用方法

浮遊馴化したHEK293系細胞を無血清培地で拡大培養し、推奨密度でトランスフェクションを行い、必要に応じてフィードを加えてベクターを産生・回収する流れで運用する。

1HEK293系細胞の浮遊・無血清拡大培養
2トランスフェクション推奨密度・生存率への調整
3DNA/トランスフェクション試薬複合体の調製・添加
4増強剤・フィード(ブースター)の添加
5ベクター産生培養(密度・生存率・代謝モニタリング)
6ハーベスト・清澄化への移行
培地・トランスフェクション試薬・細胞株は三位一体で最適化する。培地単体の増殖性能が良くても、トランスフェクション効率や最終力価が出なければ意味がない。トランスフェクション時の密度とフィード添加タイミングには作業ウィンドウがあり、力価への影響が大きいため工程で厳密に管理する。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)