AAVキャプチャー(初段精製)
清澄化・濃縮した粗ハーベスト液から目的ベクターをワンステップで捕捉し、HCP・宿主DNA・培地成分の大半を除去する。
- 清澄化後の初段
- HCP/宿主DNA一括除去
- 濃縮とバッファー転換
AAVアフィニティレジンは、AAVベクターのキャプシドに結合するリガンド(VHH等)を固定化したクロマト担体で、清澄化した粗ハーベストから目的ベクターをワンステップで捕捉する。遺伝子治療ダウンストリームの初段(キャプチャー)に置かれ、HCP・宿主DNA・培地成分の大半をここで除去する。血清型カバレッジ・動的結合容量・回収率・アルカリCIP耐性が選定軸になる。
AAVアフィニティレジンは、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターのキャプシドに特異的に結合するリガンドを担体に固定化したクロマトグラフィー媒体で、清澄化・濃縮した粗ハーベスト液から目的ベクターをワンステップで捕捉する。リガンドはラクダ科由来のVHH(単一ドメイン抗体フラグメント)系が主流で、AAVX型は天然・人工を含む広範な血清型を横断的に捕捉できる点が特徴である。
選定軸は、対象血清型を結合できるか(血清型カバレッジ)、自社の力価・滞留時間での動的結合容量(DBC)、溶出での回収率、そしてアルカリCIPへの耐性である。従来のAAV affinityリガンドはNaOH分解に弱く再生に制約があったが、近年はカウスティック安定型リガンドが登場し、繰り返し使用とサイクルあたりコストの低減につながっている。
工程設計では、低pH(おおむねpH2〜3台)での溶出と回収率・凝集の挙動、溶出後の速やかな中和、空キャプシド・宿主細胞由来不純物(HCP/DNA)の残存を後段でどう仕上げるかを併せて検討する。アフィニティは中身(フル/エンプティ)を区別しないため、AEXなどによる空/フル分離を後段に組み合わせる前提で位置づける。
充填済みカラム、またはレジンを自社充填したカラムを使い、平衡化からCIPまでを1サイクルとして運用する。各ステップは線流速(滞留時間)とカラム体積(CV)で管理する。
AAVアフィニティレジンは遺伝子治療ダウンストリームの起点として、開発から商用GMP製造まで使われる。
清澄化・濃縮した粗ハーベスト液から目的ベクターをワンステップで捕捉し、HCP・宿主DNA・培地成分の大半を除去する。
AAVXなど広域リガンドを用い、複数血清型のプログラムで同一のキャプチャー設計を流用する。
後段の空/フル分離(AEX)やTFFに渡す前に純度・濃縮度を整え、後工程の負荷を軽減する。
スケールダウンカラムでDBC・洗浄・溶出pHや回収率をスクリーニングし、設計空間とライフタイムを固める。
充填済みカラムや自社充填レジンを用い、CIP・サニタイズと寿命管理、リガンドリーク監視を規定どおり運用する。
AAVベクターを用いるモダリティで関連度が最も高く、他のウイルスベクター・非ウイルス系では限定的になる。