製品ガイド ・ 濃縮・バッファ交換

TFFシステム(限外ろ過・濃縮/バッファ交換)

TFF(タンジェンシャルフローろ過/クロスフロー)システムは、膜面に対して平行に液を循環させながら、限外ろ過(UF)で目的タンパク質を濃縮し、ダイアフィルトレーション(DF)でバッファを交換する装置です。

主な用途
UF濃縮・DFバッファ交換・下流精製・原薬最終調整
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TFFシステム(限外ろ過・濃縮/バッファ交換)(掲載内容の修正)

編集部が内容を確かめて、掲載を直します。メーカーや受託企業には送りません。

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掲載メーカー5社Cytiva・Sartorius・Merck / MilliporeSigma ほか
掲載製品16製品3つの種類に分けて掲載
使う工程11工程Protein A前の前濃縮・クロマト工程間のバッファ調整・ポリッシュ後の脱塩
関連モダリティ8種抗体医薬・Fc融合・組換えタンパク質・二重特異性抗体

要点

メーカーと製品

5社・16製品
TFFシステム本体(ラボ〜プロセス)8製品
CytivaÄKTA flux濃縮・ダイアフィルトレーション、細胞ハーベスト・清澄化に対応する半自動クロスフロー(TFF)システム。研究・スクリーニング向けのfluxsとプロセス開発・スケールアップ向けのflux6がある。公式サイト
CytivaUniFlux清澄化・濃縮・ダイアフィルトレーションをパイロット〜製造スケールで行う全自動TFFシステム。UNICORNで運転・データ取得し、21 CFR Part 11対応の規制環境で使われる。公式サイト
CytivaÄKTA readyfluxシングルユース流路に対応した自動TFFシステム。洗浄バリデーションを抑えつつ濃縮・バッファ交換を行う用途で使われる。公式サイト
SartoriusSartoflow Smartスケールアップ/スケールダウン検討やプロセス開発向けの小型ベンチトップTFFシステム。自動リテンテートバルブとDFポンプで保持圧・TMPを安定制御する。公式サイト
SartoriusSartoflow Advanced / TFF Systemsプロセス開発から製造まで対応するTFFシステム群。Sartoconカセットと組み合わせてUF/DFを自動運転する。公式サイト
Merck / MilliporeSigmaCogent µScale TFF SystemPellicon 3カセットを最大3枚(264cm²)使うマイクロスケールの半自動ベンチTFFシステム。低ホールドアップでスケーリング検討と少量UF/DFに使われる。公式サイト
Merck / MilliporeSigmaCogent / Multi-use Ultrafiltration SystemsPellicon系カセットを用いたマルチユースのUF/DFシステム群。パイロット〜製造スケールの濃縮・バッファ交換に使われる。公式サイト
RepligenKrosFlo TFF Systems中空糸・平膜カセット両対応のターンキーTFFシステム。ラボ(5mL〜)からパイロット、cGMP製造までUF/DFをスケール展開できる。公式サイト
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膜モジュール(カセット/中空糸)5製品
SartoriusSartocon Hydrosart カセット安定化セルロース系Hydrosart膜のTFFカセット。低タンパク吸着・易洗浄・高耐アルカリ性で、再使用型UF/DFに使われる。公式サイト
Merck / MilliporeSigmaPellicon 2 / Pellicon 3 カセットモノクローナル抗体や治療用タンパク質のTFFに使われる平膜カセット。最大80 psiの運転圧に耐え、複数のMWCO・スクリーンを選べる。公式サイト
Repligen中空糸(ホローファイバー)フィルターMiniKros / KrosFloで使われる中空糸モジュール。低せん断で細胞・ウイルス含む液やせん断感受性製品の濃縮・バッファ交換に向く。公式サイト
RepligenTangenX SIUS / PRO カセットシングルユース(SIUS)と再使用(PRO)の平膜TFFカセット。複数のMWCO・スクリーン・膜素材を選べる。公式サイト
Cytiva / PallCentramate / Centrasette カセット・ホルダー650Da〜1000kDaのMWCO幅を持つTFFカセットとホルダー。流路長を揃えた線形スケールアップでプロセス開発・小規模製造に使われる。公式サイト
シングルパスTFF・連続/灌流連携3製品
Cytiva / PallCadence Single-Pass TFF / Inline Concentrator循環ループを持たず一回通過で2〜4倍以上濃縮するSPTFF(インライン濃縮)。せん断・滞留を抑え、連続生産や工程内容積削減に使われる。公式サイト
RepligenXCell ATF システム中空糸を用いた交互タンジェンシャルフロー(ATF)の細胞保持・灌流デバイス。高細胞密度培養の連続運転に使われる。公式サイト
CytivaT-series TFF カセット(RNA/LNP向け)Delta 100kDa膜などRNA・LNP用途に向けたTFFカセット。核酸・LNPの濃縮・バッファ交換に使われる。公式サイト

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用途・特徴

膜に対して平行な流れがゲル分極層の蓄積を抑え、目詰まりを避けながら水・塩・低分子だけを透過液側へ抜きます。下流精製の中間体調整や原薬の最終濃縮・処方バッファ置換で広く使われます。

TFFシステムは、MWCO(公称分画分子量)を選んだ膜を介して、目的タンパク質を保持しつつ水・塩・低分子を透過させます。UFモードでは保持液(リテンテート)を循環させて体積を減らし濃縮し、DFモードでは置換バッファを補給しながら同体積で運転して塩や添加剤を入れ替えます。DFの進み具合はダイアボリューム(DV=処理した置換バッファ量/保持液量)で管理し、低分子の除去率を見積もります。

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性能を決めるのはTMP(膜間差圧)とクロスフロー流速(フィードフラックス)のバランスです。TMPを上げるほど透過フラックスは増えますが、ある点を超えると膜面にゲル分極(濃度分極)層が形成され、フラックスがTMPに依存しなくなる圧力非依存領域に入ります。実運用ではフラックス対TMP曲線を取り、ゲル分極で頭打ちになる手前のTMPで運転して目詰まりと製品ロスを抑えます。

膜形態はカセット(平膜・スクリーンチャンネル)と中空糸(ホローファイバー)に大別され、近年は前洗浄・保管液処理を省けるシングルユース(プレサニタイズ済み)TFFも普及しています。再使用型カセットではCIP(NaOH洗浄)と完全性試験(エアリーク/拡散流)で性能を確認しながら複数回使用します。

使用方法

基本的には、清澄化済みまたは精製中間体のプール液をフィードタンクに入れ、ポンプで膜モジュールへ循環させながらUF濃縮とDFバッファ交換を行います。

1目的物分子量からMWCOと膜素材を選ぶ
2バッチ量・運転時間から膜面積を決める
3膜・配管をフラッシュし保管液を除く
4完全性試験(エアリーク)で膜を確認する
5平衡化バッファでシステムを立ち上げる
6フィード液を投入しクロスフローを設定する
7TMPを設定しUFモードで濃縮する
8目標体積で停止しDF(バッファ交換)へ移行する
9規定ダイアボリュームまでDFを継続する
10製品回収・リンス後、CIPと完全性試験を行う
実際の運転条件は、目的物の濃度・粘度・せん断感受性、フィードの不純物量、目標濃度とバッファ条件、膜形態、スケール、GMP要件によって変わります。フラックスやTMPの上限、最大濃度(粘度・浸透圧上昇)は予備試験で確認します。

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掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)