製品ガイド ・ 純度・凝集体

SEC-HPLC(サイズ排除クロマトグラフィー)

SEC-HPLCは、分子の流体力学的サイズの違いで分離するサイズ排除クロマトグラフィーをHPLC/UPLCで行う分析手法です。

主な用途
凝集体(HMW)評価・純度・モノマー含量・保持時間・分離度・安定性試験
メーカーの問い合わせ先を見る
掲載内容の修正

SEC-HPLC(サイズ排除クロマトグラフィー)(掲載内容の修正)

編集部が内容を確かめて、掲載を直します。メーカーや受託企業には送りません。

製品一覧で比較する
掲載メーカー9社Agilent・Waters・Tosoh Bioscience ほか
掲載製品16製品3つの種類に分けて掲載
使う工程8工程原薬リリース試験・工程内管理(IPC)・安定性試験
関連モダリティ6種抗体医薬・二重特異性抗体・ADC

要点

メーカーと製品

9社・16製品
SEC分析カラム6製品
AgilentAdvanceBio SEC カラム抗体の凝集体・モノマー・断片分離向けのSEC HPLC/UHPLCカラム。孔径・粒子径のラインアップから選べる。公式サイト
WatersXBridge Premier Protein SEC / ACQUITY Premier Protein SEC 250 ÅBEH粒子のSECカラム。非特異吸着を抑えた構成で、抗体・タンパク質の純度・凝集体分析に使われる。公式サイト
Tosoh BioscienceTSKgel SEC(UP-SW3000 / G3000SWXL)抗体QC分析の標準として使われるSWシリーズ。UP-SW3000は2µm粒子でUHPLC/HPLC両対応。公式サイト
Thermo Fisher ScientificMAbPac SECモノクローナル抗体のサイズ分離向けSECカラム。凝集体・断片の分析に使われる。公式サイト
PhenomenexBioZen SECタンパク質・抗体のサイズ排除分析向けカラム。凝集体・モノマー分離に使われる。公式サイト
Sepax TechnologiesSRT SEC カラムタンパク質・抗体のサイズ排除分析向けSECカラム群。凝集体・純度評価に使われる。公式サイト
HPLC/UPLC装置5製品
Agilent1260 Infinity II Bio-inert LCバイオイナート流路を備えたLCシステム。SECカラムと組み合わせ、金属への吸着を抑えて分析できる。公式サイト
WatersArc / ACQUITY(UPLC)HPLC(Arc)とUPLC(ACQUITY)のLCシステム。BEH SECカラムと組み合わせて純度・凝集体分析に使われる。公式サイト
残りの8製品を見る
Tosoh BioscienceEcoSEC EliteSEC/GPC専用に設計された送液・検出一体型システム。タンパク質や高分子のサイズ分析に使われる。公式サイト
Thermo Fisher ScientificVanquish(UHPLC)バイオイナート構成も選べるUHPLCシステム。SECカラムと組み合わせて高速分析に使われる。公式サイト
ShimadzuHPLC / UHPLCシステムSECカラムと組み合わせて純度・凝集体分析に使われる汎用LCシステム。公式サイト
データ解析・MALS検出5製品
WatersEmpowerクロマトデータシステム。SECのピーク積分・面積%算出や監査証跡管理に使われる。公式サイト
AgilentOpenLabクロマトデータシステム。SEC-HPLCのデータ取得・処理・データインテグリティ管理に使われる。公式サイト
Thermo Fisher ScientificChromeleonクロマトグラフィーデータシステム。SECデータの取得・積分・レポート作成に使われる。公式サイト
Wyatt TechnologyDAWN / miniDAWN(MALS)SECに連結する多角度光散乱(MALS)検出器。絶対分子量やサイズの測定に使われる(SEC-MALS)。公式サイト
Postnova AnalyticsMALS検出器(FFF/SEC)サイズ分離に連結する光散乱検出器。凝集体や分子量分布の評価に使われる。公式サイト

詳しく見る

用途・特徴

抗体などの凝集体(HMW)、モノマー、断片(LMW)を保持時間で分け、UV検出のピーク面積から各成分の比率を算出します。原薬・製剤の純度評価や安定性試験の代表的な指標として、QC試験や工程開発で広く使われています。

SEC-HPLCは、孔径が制御された多孔質粒子を充填したカラムに移動相を流し、分子を大きさの順に分離する手法です。大きい分子ほど粒子内部の孔に入りにくく早く溶出し、小さい分子ほど遅れて溶出します。これにより、凝集体(HMW)、モノマー、断片(LMW)を一度の測定で分けて確認できます。

続きを読む

検出は主にUV(280nm付近)で行い、得られたクロマトグラムのピークを積分して各成分の面積%を求めます。等張に近い塩濃度の移動相を一定流速で送液する分離モードのため、勾配をかけるイオン交換などと比べて操作はシンプルで、ランごとの再現性を取りやすいのが特徴です。

近年はBEH系などの小粒子カラムをUPLC装置で使う高速・高分離度の構成が増えており、絶対分子量を求めたい場合はMALS検出器を連結したSEC-MALSへ拡張できます。手法・カラム・装置・データ解析ソフトを組み合わせた製品群として運用されます。

使用方法

基本的には、目的に合うSECカラムと移動相を選び、システムを平衡化・適合性確認したうえでサンプルを注入し、クロマトグラムからHMW/モノマー/LMWを積分して比率を算出します。

1カラム孔径・粒子径と移動相を選定する
2移動相でカラムを平衡化する
3標準品でシステム適合性を確認する
4サンプルを規定濃度・量で注入する
5一定流速でクロマトグラムを取得する
6保持時間でHMW/モノマー/LMWを帰属する
7各ピークを積分する
8面積%(モノマー含量・凝集体%)を算出する
9判定基準と照合し合否を判断する
10カラム洗浄・保管と記録を行う
実際の条件は、対象分子のサイズ、カラムの孔径・粒子径、移動相のpH・塩濃度、流速、注入量・濃度、検出波長、装置の流路材質(非特異吸着)によって変わります。可逆的な凝集解離や非特異吸着が疑われる場合は、移動相条件や注入量を振って確認します。

関連製品

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)