製剤化装置

ナノ粒子作製装置(マイクロ流体・インピンジングジェット)

ナノ粒子作製装置は、脂質を溶かしたエタノール相と核酸を含む水相を急速・精密に混合し、mRNA/siRNA/遺伝子治療向けの脂質ナノ粒子(LNP)を自己組織化で形成する装置です。マイクロ流体・インピンジングジェット・T字ミキサーがあり、流量比・総流量・スケールアップ整合性・粒径/PDI/封入率の再現性が選定軸になります。

LNP形成マイクロ流体混合インピンジングジェット粒径・PDI・封入率ラボ→GMPスケールアップ
分類
製剤化装置
主な用途
LNP形成 / マイクロ流体混合 / インピンジングジェット / 粒径・PDI・封入率 / ラボ→GMPスケールアップ
関連モダリティ
mRNA-LNP(ワクチン・治療) / siRNA・核酸医薬 / 遺伝子治療(核酸送達) / 低分子・難溶性薬物製剤 / ペプチド・タンパク製剤
代表メーカー
Cytiva(旧Precision NanoSystems)・KNAUER・Microfluidics International・Leon-nanodrugs ほか計9社
関連キーワード
脂質ナノ粒子 / LNP / マイクロ流体 / インピンジングジェット / mRNAワクチン / 封入率

用途・特徴

ナノ粒子作製装置は、イオン化脂質・ヘルパー脂質・コレステロール・PEG脂質を溶かしたエタノール相と、mRNA/siRNAなどの核酸を含む酸性水相を、マイクロ流体チップ・インピンジングジェットミキサー(IJM)・T字ミキサーなどで急速かつ精密に混合する装置です。混合の瞬間にエタノール濃度が急低下して脂質が過飽和となり、自己組織化によって核酸を内包した脂質ナノ粒子(LNP)が形成されます。混合の速さと均一性が粒径・PDI・封入率を決めるため、ミキサー幾何と流体制御が性能の核になります。

選定軸は、流量比(水相:脂質相、典型的に3:1)、総流量(混合速度=滞留時間を支配)、ミキサー方式と並列化、ラボからGMPへのスケールアップ整合性、そして粒径・PDI・封入率の再現性です。マイクロ流体は少量スクリーニングと層流による高い均一性に強く、IJMは高流量・連続運転と製造スケールに向き、T字ミキサーは単純堅牢でスケール相関を取りやすい特徴があります。装置選定は処方探索段階か臨床・商用製造かで分かれます。

工程設計では、ラボ機での処方・条件スクリーニングと、製造機での同等性確保を一気通貫で考えることが重要です。マイクロ流体の並列化(スケールアウト)やIJMの大型化・並列化により、混合条件(局所の混合時間・剪断)を保ったまま流量を上げる設計が基本となります。混合後はエタノール除去・バッファー交換(TFF)、濃縮、無菌ろ過、充填へと続くため、下流工程や単回使用フローパス、CIP/SIPの要否まで含めて装置を評価します。

Point
  • 脂質エタノール相と核酸水相の急速・精密混合でLNPを自己組織化させる
  • 流量比・総流量がエタノール希釈速度=混合時間を支配し粒径を決める
  • マイクロ流体・IJM・T字ミキサーで均一性・流量・スケール適性が異なる
  • 粒径・PDI・封入率の再現性と製造機での同等性が最重要の選定軸
  • マイクロ流体は少量スクリーニングと層流による高均一性に強い
  • IJMは高流量・連続運転とGMP製造スケールに向く
  • ラボ→GMPはスケールアウト(並列化)で混合条件を保つ設計が基本
  • mRNA/siRNA/遺伝子治療のLNP・ポリマー粒子・ナノエマルションに使う

使用方法

脂質エタノール相と核酸水相を調製し、流量比・総流量を設定して混合・LNPを形成し、希釈・バッファー交換後に粒径・封入率を評価します。

1イオン化脂質らで脂質エタノール相と核酸を含む酸性水相を調製する
2流量比・総流量・ミキサー方式を設定する
3両相を急速混合しLNPを形成する
4希釈・TFFでエタノール除去とバッファー交換を行う
5粒径・PDI・封入率を測定し処方・条件を評価する
6並列化・大型化でラボからGMP製造へスケールアップする
実際の脂質組成・N/P比・流量比・総流量・混合時間・後処理(希釈/TFF/無菌ろ過)は、モダリティ(mRNA/siRNA/プラスミド)、目標粒径・封入率、開発段階(探索か製造か)、スケールによって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)