掲載メーカー9社Merck / MilliporeSigma・Sartorius・Cytiva / Pall ほか
掲載製品29製品4つの種類に分けて掲載
使う工程11工程培地の除菌ろ過・バッファーの除菌ろ過・バイオリアクター供給
関連モダリティ8種抗体医薬・Fc融合・組換えタンパク質・二重特異性抗体
要点
- 孔径0.2/0.22µmで微生物を除去するsterilizing-gradeフィルター
- 除去性能はB. diminutaチャレンジ(1×10⁷ CFU/cm²以上)で検証
- 完全性試験(バブルポイント/拡散流/水侵入)で膜の健全性を確認
- 膜材質はPES、PVDFが主流。低タンパク吸着・広いpH適合性が重要
メーカーと製品
9社・29製品メーカー製品特徴問い合わせ
sterilizing-grade 滅菌フィルター(プロセス用)9製品
Merck / MilliporeSigmaMillipore Express SHF(PES 0.2µm)単層0.2µm PES膜の高流量sterilizing-gradeフィルター。広い化学適合性と高フラックスを特徴とし、検証済み除菌ろ過工程に使われる。公式サイト Merck / MilliporeSigmaMillipore Express SHC(PES 高容量)高容量・高流量のsterilizing-grade PESフィルター。目詰まりしやすい液の処理量確保に使われ、Emprove文書で支援される。公式サイト Merck / MilliporeSigmaDurapore(PVDF 0.22µm)低タンパク吸着・低抽出物のPVDF膜フィルター。タンパク質液や製剤の除菌ろ過に使われる。公式サイト SartoriusSartoguard PES(プレフィルター)0.2µm除菌ろ過の前段に使うPESプレフィルター。後段sterilizing膜の負荷を下げ処理量を伸ばす。公式サイト Cytiva / PallSupor EKV(PES 0.2µm)laid-over-pleat構造のPES sterilizing-gradeフィルター。広いpH適合性と低タンパク吸着で高流量・高処理量を狙う。公式サイト Cytiva / PallSupor EAV(PES 0.2µm)Supor系の0.2µm sterilizing-grade PESフィルター。液の特性に応じて選定されるバリエーション。公式サイト Cytiva / PallFluorodyne II / Fluorodyne EX EDF低ファウリングのPVDF系/ハイブリッド膜sterilizing-gradeフィルター。詰まりやすい最終製剤ろ過に使われる。公式サイト CytivaULTA Pure SG(PES sterilizing-grade)PES sterilizing-grade膜のシングルユース/カートリッジ。ガンマ滅菌カプセルやディスクで除菌ろ過に使われる。公式サイト 残りの21製品を見る
Thermo Fisher ScientificLifeASSURE PDA(PES 0.2µm)3M から Solventum を経て Thermo Fisher へ移った Purification & Filtration の製品。非対称PES二層膜のsterilizing-gradeフィルター。1×10⁷ CFU/cm²のB. diminuta保持を満たし、高流量・高処理量を狙う。公式サイト プレフィルター・ベント・スケールダウン6製品
Merck / MilliporeSigmaMilligard PES / Polysep II(プレフィルター)0.2µm除菌ろ過の前段で粒子・コロイドを捕捉するプレフィルター。後段の処理量を確保する。公式サイト Merck / MilliporeSigmaAervent / Millex(ベント・小型フィルター)疎水性膜のベント用フィルターや小型スケールダウン品。ベントろ過や処理量評価に使われる。公式サイト SartoriusSartofluor(疎水性 ベントフィルター)疎水性PTFE/PVDF膜のエア・ベントフィルター。タンク/リアクターの呼吸ろ過に使われ、水侵入試験で健全性を確認する。公式サイト Cytiva / PallEmflon / Kleenpak(ベント・スケールダウン)疎水性PTFE膜のベントフィルターやスケールダウン用カプセル。ガス/ベントろ過と処理量評価に使われる。公式サイト CytivaULTA Pure SG ディスク / 小型カプセル47mmディスクや小型カプセルのスケールダウン品。除菌ろ過の処理量・性能評価に使われる。公式サイト Thermo Fisher ScientificLifeASSURE PFS3M から Solventum を経て Thermo Fisher へ移った Purification & Filtration の製品。疎水性PTFE膜の0.2µmフィルターで、空気・ガス・溶剤の除菌ろ過やベント用途に使われる。公式サイト その他8製品
SartoriusSartopore 2PES二層膜を用いた滅菌グレードフィルター。培地、バッファ、工程液、製剤液のろ過滅菌に使われる。公式サイト SartoriusSartopore 2 XLG0.8 µmプレフィルターと0.2 µm滅菌グレード膜を組み合わせたフィルター。タンパク質製剤やLNPなどのろ過用途にも関係する。公式サイト SartoriusSartopore Platinum低吸着・高流量を意識した滅菌グレードフィルター。バイオ医薬品や製剤液ろ過で使われる。公式サイト Merck / MilliporeSigmaMillipore Express FiltersPES膜の滅菌グレードフィルター。高流量・高容量の液体ろ過に使われる。公式サイト MeissnerSteridyne / EverLUX Filtersバイオプロセス向け滅菌ろ過フィルター。液体ろ過やシングルユースアセンブリで使われる。公式サイト CobetterPurcise PES FiltersPES膜のバイオプロセス向け無菌ろ過フィルター。培地、バッファ、工程液ろ過の代替候補・セカンドソース候補になる。公式サイト CobetterCorevital PVDF FiltersPVDF膜のバイオプロセス向け無菌ろ過フィルター。タンパク質液や工程液ろ過の比較候補になる。公式サイト Parker HannifinBioprocessing & Pharmaceutical Filtrationバイオプロセス・製薬向け流体管理、フィルター、ガスろ過、シングルユース周辺の候補。用途確認が必要。公式サイト 完全性試験テスター・無菌流路アセンブリ6製品
SartoriusSartocheck(完全性試験テスター)バブルポイント、拡散流、水侵入、PUPSITに対応する自動完全性試験装置。使用前後の試験に使われる。公式サイト Cytiva / PallPalltronic Flowstar(完全性試験テスター)拡散流・バブルポイント・水侵入試験に対応する完全性試験装置。フィルター健全性の判定に使われる。公式サイト Merck / MilliporeSigmaIntegritest(完全性試験テスター)Millipore Expressなどの完全性試験に対応するテスター。使用前後試験やPUPSIT構成に使われる。公式サイト CytivaReadyCircuit / 無菌流路アセンブリフィルター、バッグ、チューブ、コネクターを組み合わせた滅菌済み無菌流路。除菌ろ過・無菌移送ラインに使われる。公式サイト SartoriusSingle-Use Assemblies / Opta コネクターフィルター・バッグ・チューブ・無菌コネクターを組み合わせたアセンブリ。除菌ろ過ラインや無菌接続に使われる。公式サイト CPCAseptiQuik(無菌コネクター)フィルター・バッグ・チューブの無菌接続に使われる無菌コネクター。除菌ろ過ラインの組み立てに使われる。公式サイト 詳しく見る
用途・特徴
除去性能はB. diminutaチャレンジ(1×10⁷ CFU/cm²以上の負荷で完全捕捉)で検証され、実工程ではバブルポイントや拡散流などの完全性試験で膜の健全性を確認します。バイオ医薬では培地・バッファー・中間体・最終原薬の除菌ろ過や無菌充填前の工程で使われます。
滅菌フィルターは、培地やバッファーの調製後の除菌ろ過、バイオリアクター供給ラインのバイオバーデン低減、中間体プールの除菌ろ過、原薬・製剤の最終ろ過(最終除菌ろ過)、無菌充填直前のろ過などで使われます。0.2/0.22µmが標準的な除菌ろ過グレードで、より高い負荷や詰まりやすい液では0.45µmや0.65µmのプレフィルターと組み合わせて多段化します。
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sterilizing-gradeとして扱うには、ASTM/PDA TR26に基づくB. diminuta(ATCC 19146)チャレンジでの完全捕捉が検証されている必要があります。実工程では破過や取り付け不良を排除するため、使用前後で完全性試験(pre-/post-use integrity test)を行い、最終ろ過では信頼性を高めるためredundant filtration(直列二重ろ過)やPUPSIT(滅菌前の使用前完全性試験)を採用する構成もあります。
基本的には、ろ過対象液をプレフィルターを介して0.2µm滅菌フィルターへ通し、無菌の液を得ます。使用前後の完全性試験で膜の健全性を確認します。
2膜材質、孔径、ろ過面積、形式(カートリッジ/カプセル)を選定する 3フィルターを取り付けオートクレーブ/SIPまたはガンマ滅菌で準備する 5使用前完全性試験(バブルポイント/拡散流/水侵入)を実施する
6プレフィルターを介して規定流量・規定圧力でろ過する 8ろ液を無菌的に回収またはバッグ・タンクへ移送する 9使用後完全性試験を実施し膜の健全性を確認する
実際の運用は、ろ過対象液の組成と粘度、バイオバーデン負荷、処理量、許容差圧、滅菌方法、シングルユースかステンレスハウジングか、GMP要件(PUPSITやredundant filtrationの有無)によって変わります。
除菌ろ過(0.2µm)と 清澄ろ過/プレフィルターの違いは?
除菌ろ過とその前段の清澄ろ過・プレフィルターは、いずれもろ過工程ですが、目的(無菌化か負荷軽減か)と検証の考え方が異なります。
結論粒子や濁質が多い液をいきなり0.2µm膜に通すと急速に目詰まりするため、清澄ろ過やプレフィルターで負荷を下げてから除菌ろ過する多段構成が基本です。無菌性を保証するのは0.2µm滅菌フィルターであり、ここでは完全性試験とバリデーションが欠かせません。
清澄ろ過/プレフィルター除菌ろ過(0.2µm滅菌フィルター)
孔径
0.2/0.22µm(sterilizing-grade)
主な膜材質
PES、PVDFなどのsterilizing-grade膜
完全性試験の種類
| 試験 | 原理 | 向く膜・条件 |
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| バブルポイント試験 | 湿潤膜から気泡が連続的に抜け始める圧力で最大孔径を評価する | 小面積、孔径確認、簡便な確認に向く |
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| 拡散流試験(フォワードフロー) | 規定圧力で膜を透過する気体の拡散流量を測定し基準と比較する | 大面積カートリッジ・カプセルの標準的試験 |
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| 圧力保持試験(プレッシャーホールド) | 加圧後の圧力低下を測定し膜の健全性を間接評価する | 拡散流の代替・補完として用いる |
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| 水侵入試験(WIT) | 疎水性膜に水が侵入し始める圧力で健全性を評価する | エア/ベント用などの疎水性PTFE膜 |
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| 使用前完全性試験(pre-use) | ろ過前に膜の健全性を確認する | 破過品の使用を避ける目的 |
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| PUPSIT | 滅菌後・使用前に下流無菌性を保ったまま完全性を確認する | 最終ろ過の信頼性を高める構成で採用 |
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| 使用後完全性試験(post-use) | ろ過後に膜が健全だったかを確認する | バッチの無菌性判定に用いる必須試験 |
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| 膜材質 | 特徴 | 主な用途・注意点 |
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| PES(ポリエーテルスルホン) | 高流量、低タンパク吸着、広いpH適合性 | 培地・バッファー・タンパク質液の除菌ろ過の主流 |
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| PVDF | 低タンパク吸着、低抽出物、親水化処理品 | タンパク質・製剤の最終ろ過、低吸着が必要な液 |
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| PVDF(疎水性) | 撥水性で気体は通し水は通さない | タンク/バイオリアクターのエア・ベントろ過 |
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| PTFE(疎水性) | 高い化学耐性、疎水性 | ベント、ガスろ過、溶剤系の液 |
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| セルロース系(CA/MCE) | 低吸着グレードもあるが用途が限定的 | 一部の水系・分析用途。本工程では適合確認が必要 |
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| ナイロン | 正電荷品はエンドトキシン低減に寄与 | 特定用途。タンパク吸着に注意 |
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| プレフィルター層(PP/ガラス繊維) | 粒子・コロイドを捕捉し後段を保護 | 0.2µm膜の前段として多段化に使う |
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| 形式 | 内容 | 向く場面 |
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| プリーツカートリッジ | ステンレスハウジングに装填する標準形式 | SIP/オートクレーブ運用、大量処理 |
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| シングルユースカプセル | ハウジング一体型の使い捨て。ガンマ滅菌品もある | シングルユース工程、洗浄バリデーション不要化 |
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| ディスク/小型カプセル | 47mmディスクや小型カプセルのスケールダウン品 | ろ過性能・処理量の評価、Vmax試験 |
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| 二段(プレ+ファイナル) | プレフィルター層とsterilizing膜を組み合わせる | 詰まりやすい液の処理量確保 |
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| redundant filtration | 0.2µm滅菌フィルターを直列に二重設置する | 最終ろ過の無菌性信頼性向上 |
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| エア・ベント用疎水性フィルター | 疎水性膜でタンク/リアクターの呼吸をろ過する | 陽圧/陰圧調整、水侵入試験で健全性確認 |
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| アセンブリ(流路一体型) | フィルター・バッグ・チューブ・コネクター一体 | 無菌移送ライン、無菌充填前ライン |
|---|
選定項目
ろ過対象培地、バッファー、タンパク質液、中間体、原薬、製剤など
孔径0.2/0.22µm除菌ろ過か、プレフィルター(0.45µm等)か
膜材質PES、PVDF、疎水性PVDF/PTFEなど液との適合性
タンパク吸着目的物の吸着ロスが少ない低吸着膜か
化学適合性pH、有機溶媒、界面活性剤、洗浄液への耐性
ろ過面積バッチ量と許容ろ過時間を満たす面積か
処理量Vmax/Pmaxなどで目詰まり前の処理量を評価する
流量・差圧許容差圧内で必要流量を確保できるか
完全性試験バブルポイント/拡散流/水侵入の基準値とテスター適合
滅菌方法SIP/オートクレーブ対応かガンマ滅菌シングルユースか
微生物保持の検証B. diminutaチャレンジ済みのsterilizing-gradeか
E&L・抽出物抽出物・溶出物データ、低E&L設計か
GMP文書CoA、バリデーションガイド、変更通知、規制文書
供給性標準品、リードタイム、スケール展開、セカンドソース
滅菌フィルターは、無菌化やバイオバーデン低減が必要な多くの工程で使われます。
滅菌フィルターは、無菌化が必要なほぼすべてのモダリティーで使われます。
バッファー除菌最終ろ過
低吸着膜での除菌ろ過が重要。
抗体側除菌製剤化前ろ過
抗体原薬の除菌ろ過と製剤化工程で使われる。
培地除菌製剤最終ろ過
培地・バッファー・最終製剤の除菌ろ過で使われる。
バッファー除菌製剤後ろ過
LNP本体は0.2µm膜で詰まる場合があり、膜と段数の検討が要る。
掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)