培養槽・リアクター

ステンレス培養槽

ステンレス培養槽は、ステンレス製の固定式培養槽を用いて、細胞培養や微生物発酵を行う大型の培養設備です。シングルユースバイオリアクターが使い捨てバッグを装着して培養を行うのに対し、ステンレス培養槽は固定された金属製の槽を洗浄・滅菌しながら繰り返し使用します。大型スケール、長期運用、大量生産に向いており、商用バイオ医薬品製造の中核設備として使われます。

大規模培養商用製造微生物発酵CIP/SIP
分類
培養槽・リアクター
主な用途
大規模培養 / 商用製造 / 微生物発酵 / CIP/SIP
関連モダリティ
抗体医薬 / ADC / 二重特異性抗体 / Fc融合タンパク質・組換えタンパク質 / AAV / レンチウイルス / ワクチン / 細胞治療 / iPS細胞・幹細胞由来製品 / 遺伝子編集 / mRNA-LNP / プラスミドDNA / 微生物発酵 / 低分子医薬品
代表メーカー
ABEC・ZETA・Getinge / Applikon・Pierre Guerin ほか計37社
関連キーワード
本培養 / シングルユースバイオリアクター / ガラス製ベンチトップバイオリアクター / 培養制御システム / SCADA/MES / 培地・フィード

用途・特徴

ステンレス培養槽は、制御された環境で細胞や微生物を大規模に培養するために使われます。主な制御項目は、温度、pH、DO、撹拌、通気、CO2、O2、N2、エア、フィード添加、消泡、圧力、液量、重量、CIP、SIPなどです。

シングルユース装置と比べて設備としての固定性が高く、洗浄・滅菌・配管・ユーティリティを含む製造システムとして運用されます。

Point
  • ステンレス製の固定式培養設備
  • 大規模・長期運用・大量生産に向く
  • pH、DO、温度、撹拌、通気、フィード、消泡を制御できる
  • CIP/SIP、洗浄バリデーション、設備適格性確認が重要
  • 抗体医薬、ワクチン、組換えタンパク質、微生物発酵で使われる
  • 初期投資は大きいが、長期運用では設備として安定しやすい
  • シングルユースバイオリアクターと製造戦略に応じて使い分ける

使用方法

基本的には、培養槽を洗浄・滅菌し、培地を充填してから細胞を接種し、制御条件下で培養します。

1培養槽と配管をCIPで洗浄する
2SIPで滅菌する
3センサー、配管、バルブ、ガスラインを確認する
4培地を充填する
5温度、pH、DO、撹拌、通気、圧力条件を設定する
6シードトレインで増やした細胞を接種する
7培養中に細胞数、生存率、代謝物、pH、DOを確認する
8必要に応じてフィード、pH調整液、消泡剤を添加する
9培養終了条件を判断する
10ハーベスト・清澄化工程へ送液する
11培養槽を洗浄・滅菌し、次バッチへ備える
実際の運用は、培養スケール、細胞種、培養方式、CIP/SIP設計、制御システム、設備バリデーション、GMP要件によって変わります。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)