低pH処理

保持バッグ(シングルユース保管バッグ)

保持バッグは、工程液・中間体・バッファー・培地などを一定時間保持したり、次工程までの中間保管に使うシングルユースバッグです。低pHウイルス不活化での保持時間の確保、Protein A溶出プールやUF/DF後プールの中間保管、調製済みバッファー・培地のストック、原薬の凍結保管(2D)など、上流から下流・原薬まで幅広い場面で使われます。

工程液・中間体保持低pH不活化の保持バッファー・培地保管凍結保管(2D)
分類
低pH処理
主な用途
工程液・中間体保持 / 低pH不活化の保持 / バッファー・培地保管 / 凍結保管(2D)
関連モダリティ
抗体医薬 / Fc融合・組換えタンパク質 / 細胞治療 / 遺伝子治療 / mRNA-LNP / ワクチン / 微生物発酵
代表メーカー
Sartorius・Cytiva・Thermo Fisher Scientific・Merck / MilliporeSigma ほか計6社
関連キーワード
シングルユースバッグ / 低pHウイルス不活化 / Protein A精製 / UF/DF / バッファー調製 / 培地調製

用途・特徴

保持バッグ(シングルユース保管バッグ)は、液体を一定時間そのままの状態で保持したり、次工程までの間ためておくために使われます。低pHウイルス不活化での規定時間の保持、Protein A溶出プールや中和後プールの中間保管、ポリッシュ画分・UF/DF後プールの保持、調製済みバッファーや培地のストック、製剤前の原薬保管など、対象となる液体と保持目的はさまざまです。

保持・保管では、液体がフィルムに長時間触れるため、フィルム材質とE&L(抽出物/浸出物)の評価、滅菌方式(多くはガンマ滅菌)、容量と液面の余裕、ポートとチューブの構成、無菌接続、ラベルとロット管理が重要になります。少量〜中容量は2Dバッグ、中〜大容量は支持容器(パレタンク等)に入れる3Dバッグを使い分けます。凍結保管では低温でのフィルムの脆性破壊が問題になるため、凍結対応フィルムや凍結対応の2Dバッグ・カセットを選びます。

Point
  • 工程液・中間体・バッファー・培地を保持/中間保管するシングルユースバッグ
  • 少量〜中容量は2Dバッグ、中〜大容量は支持容器に入れる3Dバッグを使う
  • フィルム材質とE&L(抽出物/浸出物)が品質に直結するため評価が重要
  • 低pHウイルス不活化では規定時間の保持容器として使われる
  • 容量、液面余裕、ポート・チューブ構成、無菌接続、ベントを確認する
  • 保持時間・温度(室温/冷蔵/凍結)と液の安定性を合わせて選ぶ
  • 凍結保管では凍結対応フィルム・凍結対応2Dバッグ/カセットを選ぶ
  • GMPではCoA、ガンマ滅菌証明、E&Lデータ、ロットトレーサビリティ、変更通知が重要になる

使用方法

基本的には、保持対象の液体と保持時間・温度を決め、容量とフィルム・ポート構成を合わせた保持バッグを選んで接続します。

1保持対象の液体と保持目的(不活化保持/中間保管/凍結)を決める
2保持時間・温度(室温/冷蔵/凍結)と液の安定性を確認する
3必要容量と液面余裕を見積もり、2Dか3Dかを選ぶ
4フィルム材質、E&L、ガンマ滅菌、使用期限を確認する
5ポート、チューブ径、無菌コネクター、ベント、サンプリング部を確認する
6支持容器(パレタンク等)や2Dシェル、重量計を準備する
7前工程の出口に無菌接続し、ポンプまたは重力で充填する
8液量・重量、漏れ、膨張、必要に応じてpHや温度を確認する
9規定時間の保持、または規定温度での中間保管・凍結を行う
10サンプル採取とラベル・記録を行い、次工程へ送液または解凍する
11使用後のバッグ・流路を記録し、規定に従って廃棄する
実際の運用は、液種、保持時間、温度、容量、フィルム選定、凍結/解凍方法、GMP要件によって変わります。低pHウイルス不活化の保持時間やpH範囲、凍結条件は工程バリデーションに従います。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)