製品ガイド ・ 処方設計

添加剤・安定化剤(製剤用エクシピエント)

製剤用添加剤(エクシピエント)は、原薬であるタンパク質や核酸そのものは変えずに、保存・輸送・投与の過程で品質を保つために処方へ加える成分です。

主な用途
処方設計・凝集抑制・凍結乾燥保護・張度・pH調整
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掲載内容の修正

添加剤・安定化剤(製剤用エクシピエント)(掲載内容の修正)

編集部が内容を確かめて、掲載を直します。メーカーや受託企業には送りません。

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掲載メーカー10社Merck / MilliporeSigma・Pfanstiehl・Roquette ほか
掲載製品10製品2つの種類に分けて掲載
使う工程6工程液剤の安定化・凍結乾燥(リオ)保護・凝集・分解の抑制
関連モダリティ7種抗体医薬・二重特異性抗体・ADC

要点

メーカーと製品

10社・10製品
製剤用エクシピエント(糖・アミノ酸・緩衝剤)8製品
Merck / MilliporeSigmaEmprove エクシピエント(スクロース・トレハロース・マンニトール・アミノ酸ほか)multicompendial対応のEmprove Program。低エンドトキシン・低微粒子グレードや規制対応用ドシエを揃える。公式サイト
Pfanstiehl高純度スクロース/トレハロース(HPLE-LM GMP)高純度・低エンドトキシン・低金属を掲げる注射剤グレードの糖類。バイオ医薬・ワクチンの安定化向け。公式サイト
RoquettePEARLITOL マンニトール/スクロース(製剤用)凍結乾燥のバルク剤・張度調整に使われるマンニトール等。パイロジェンフリーの注射剤対応グレードも展開。公式サイト
BASFKolliphor PS 80(ポリソルベート80)非イオン性界面活性剤(ポリソルベート80)の医薬用グレードです。メーカーによれば、可溶化剤・乳化剤として用いられ、タンパク質製剤では界面吸着や凝集の抑制に利用されます。公式サイト
CrodaSuper Refined Polysorbate 80独自のSuper Refined精製により過酸化物・アルデヒド等の極性不純物を低減したポリソルベート80です。メーカーによれば、感受性の高いAPIの安定化やタンパク質凝集の抑制を目的に注射剤などで用いられます。公式サイト
Ajinomoto Health & NutritionPharma-grade Amino Acids(医薬用アミノ酸)複数薬局方対応の医薬グレードアミノ酸のラインです。メーカーによれば、細胞培養用途のほか製剤用エクシピエントや原薬として用いられ、アルギニンやヒスチジンなどが安定化・緩衝の目的で使われます。公式サイト
EvonikREXIM 高純度アミノ酸高純度・非動物由来のアミノ酸ポートフォリオです。メーカーによれば、原薬・原料に加えて最終製剤のエクシピエントとしても用いられ、安定性の保持や緩衝などの目的で利用されます。公式サイト
Nagase Viita(旧・林原)TREHALOSE SG(注射剤グレード トレハロース)低エンドトキシンに精製された高純度トレハロース(非還元性二糖)です。メーカーによれば、凍結・凍結乾燥・長期保存におけるタンパク質やモノクローナル抗体の高次構造安定化を目的に用いられます。公式サイト
総合サプライヤー(試薬・原料)2製品
Avantor / J.T.Bakermulticompendial 製剤用化学品(マンニトール・スクロースほか)USP/NF/EP/JP等に適合するcGMP化学品。凍結乾燥タンパク質の安定化に使われる賦形剤を供給。公式サイト
Thermo Fisher Scientific製剤・バイオプロセス向け試薬・原料添加剤を含む幅広い試薬・原料を供給。研究用から製剤検討まで用途に応じて選択できる。公式サイト

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用途・特徴

糖・アミノ酸・緩衝剤・張度調整剤などを組み合わせ、凝集や分解、界面への吸着、凍結乾燥や凍結融解によるストレスから原薬を守ります。バイオ医薬では、添加剤の純度とグレード選定が製品品質に直結するため、研究用ではなく製剤用の高純度GMPグレードを使うことが前提になります。

タンパク質医薬は、低濃度域での界面吸着、撹拌や輸送時のせん断、凍結融解、長期保存中の加水分解や脱アミド、酸化など、さまざまな経路で品質が変わります。添加剤はこれらの経路ごとに役割が分かれており、糖(スクロース/トレハロース)は凍結乾燥や凍結融解時の保護、アミノ酸(アルギニン/ヒスチジン/グリシン)は凝集抑制やpH緩衝、緩衝剤はpHの安定化、マンニトールやグリシンは凍結乾燥のケーキ構造を支えるバルク剤として使い分けます。

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添加剤は処方中で量も多く、原薬に直接触れる成分です。エンドトキシンや金属イオン、微粒子などの不純物は、それ自体がタンパク質の凝集や酸化のきっかけになり、最終製品の安全性にも影響します。そのため、複数の薬局方に適合する高純度GMPグレード(multicompendial)を選び、エンドトキシンや金属、微粒子のスペックまで確認することが実務上の出発点になります。

なお、界面活性剤(ポリソルベート20/80、ポロキサマー188など)も主要な安定化剤ですが、酸化分解や品質管理の観点が他の添加剤と大きく異なるため、本ページでは扱わず別ページで整理しています。

使用方法

添加剤の選定は、原薬の不安定性経路を見極めてから、役割ごとに成分とグレードを決めていく流れになります。一般的な処方検討の進め方を整理します。

1原薬の不安定性経路を把握する
2目標とする剤形・投与経路を決める
3緩衝剤を選びpH範囲を設定する
4安定化剤(糖・アミノ酸)を選ぶ
5張度調整剤で浸透圧を合わせる
6凍結乾燥ならバルク剤を加える
7添加剤のグレード・スペックを確認する
8強制劣化・安定性試験で組成を検証する
9凝集・分解・含量を分析で評価する
10処方を確定し供給・規格を固める
実際の組成や濃度は、原薬の濃度・剤形(液剤か凍結乾燥か)・投与経路・保存条件・分析データによって変わります。ここでの順序は一般的な考え方の整理です。

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掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)