製品ガイド ・ 不純物・安全性

残存宿主細胞DNA(qPCR/dPCR)

残存宿主細胞DNA(residual host cell DNA, HCD)は、生産細胞由来のDNAが原薬・製剤にどれだけ残っているかを評価する工程由来不純物の項目です。

主な用途
残存DNA・qPCR/dPCR・宿主別アッセイ・10ng/dose
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残存宿主細胞DNA(qPCR/dPCR)(掲載内容の修正)

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掲載メーカー6社Thermo Fisher Scientific / Applied Biosystems・Bio-Rad・Roche CustomBiotech ほか
掲載製品14製品2つの種類に分けて掲載
使う工程8工程ダウンストリーム工程開発・ヌクレアーゼ処理・断片化・工程内管理(IPC)
関連モダリティ7種抗体医薬・Fc融合・組換えタンパク質・二重特異性抗体

要点

メーカーと製品

6社・14製品
qPCR/dPCR定量キット・装置8製品
Thermo Fisher Scientific / Applied BiosystemsresDNASEQ Quantitative CHO DNA Kit(+ PrepSEQ)TaqManベースのqPCRでCHO残存DNAをサブpgレベルまで定量。PrepSEQ前処理と組み合わせて使われる。公式サイト
Thermo Fisher Scientific / Applied BiosystemsresDNASEQ Quantitative E. coli DNA Kit大腸菌由来残存DNAをqPCRで定量するキット。微生物発酵由来の原薬評価に使われる。公式サイト
Thermo Fisher Scientific / Applied BiosystemsresDNASEQ Quantitative HEK293 DNA KitHEK293由来残存DNAのqPCR定量キット。ウイルスベクター製造などで使われる。公式サイト
Thermo Fisher Scientific / Applied BiosystemsQuantStudio Real-Time PCR Systems残存DNA、マイコプラズマ、遺伝子発現など幅広いqPCR用途に使われるリアルタイムPCR装置。公式サイト
Bio-RadVericheck ddPCR Residual DNA Quantification Kits(CHO/HEK293)デジタルPCRで残存DNAを絶対定量するキット。区画化により阻害物質の影響を受けにくい。公式サイト
Bio-RadQX600 Droplet Digital PCR SystemドロップレットデジタルPCR装置。残存DNAの絶対定量や低濃度域の確認に使われる。公式サイト
Roche CustomBiotechResidual DNA CHO Kit / Residual DNA E. coli KitWHO感度要件に対応するqPCRベースの残存DNA定量キット。CHO/E.coli宿主向け。公式サイト
Cygnus TechnologiesAccuRes Host Cell DNA Quantification Kits独自抽出とプローブ系マスターミックスを組み合わせ、fgレベルの残存DNAを定量するキット。公式サイト
残りの6製品を見る
DNA抽出前処理6製品
Thermo Fisher Scientific / Applied BiosystemsPrepSEQ Residual DNA Sample Preparation Kit磁性ビーズ法で高タンパク・高塩・低pHのマトリクスから宿主DNAを高回収率で抽出する前処理キット。公式サイト
Thermo Fisher ScientificSample Prep / Automation Solutions(残存DNA向け)残存DNA・不純物試験のサンプル前処理と自動化のソリューション群。公式サイト
QIAGENQIAamp DSP DNA Mini Kitシリカカラム法のDNA抽出キット。残存DNA測定の前処理で宿主DNA回収に使われる。公式サイト
QIAGENQIAsymphony SP(自動核酸抽出)磁性ビーズ法で核酸抽出を自動化する装置。多検体の前処理スループット向上に使われる。公式サイト
Cygnus TechnologiesHost Cell DNA Extraction / Detection Reagents残存DNA回収用のキャリアを用いた抽出試薬群。タンパク・塩・界面活性剤を除いて回収する。公式サイト
Roche CustomBiotechImpurities / Quality Control Testing 製品群残存DNA・マイコプラズマなど不純物試験向けの試薬・キットを展開。公式サイト

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用途・特徴

CHO、E.coli、HEK293、Sf9など宿主ごとに配列特異的なqPCR(リアルタイムPCR)やデジタルPCR(dPCR)で量を定量し、あわせて残存DNAの断片サイズ分布を評価します。WHO/ICHを背景とした規制では1回投与あたりの残存DNA量と断片長が管理対象になり、サンプルからのDNA抽出(前処理)の回収率がデータの信頼性を左右します。

残存DNA定量の中心は、宿主ゲノムに特異的なプライマー・プローブを使ったqPCRです。CHOであればハムスター由来の反復配列、E.coliやHEK293、Sf9であればそれぞれの宿主ゲノムを標的にし、検量線(標準DNA)に対して相対定量します。配列特異的なので、培地由来の核酸や製品由来核酸(mRNA医薬・プラスミドなど)と区別して宿主DNAだけを測れる点が利点です。

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残存DNAは量だけでなく断片サイズ(fragment size)も評価対象です。製造工程のヌクレアーゼ処理(ベンゾナーゼ等)やせん断で断片化が進むほど、生物学的リスクは下がるとされます。qPCRはアンプリコン長付近の断片を主に検出するため、より広い断片長分布をとらえたい場合はdPCRや別途のサイズ評価を併用します。

定量値の妥当性は、サンプル前処理(DNA抽出)の回収率(recovery / spike recovery)に強く依存します。原薬は高タンパク・高塩・界面活性剤・低pHなど阻害的なマトリクスが多く、磁性ビーズ法やシリカカラム法で宿主DNAを回収し、PCR阻害物質を除いてから測定します。スパイク回収試験で抽出効率とマトリクス影響を確認します。

使用方法

一般的には、原薬・中間体・製剤などのサンプルからDNAを抽出(前処理)し、宿主特異的なqPCRまたはdPCRで残存DNA量を定量します。

1サンプルと宿主(CHO/E.coli/HEK293/Sf9等)を確認する
2DNA抽出(前処理)で宿主DNAを回収する
3PCR阻害物質を除き、必要に応じて希釈する
4宿主特異的プライマー・プローブを選ぶ
5qPCR/dPCRで増幅・定量する
6標準DNAの検量線・スパイク回収で妥当性を確認する
7断片サイズ・除去効果を評価する
81回投与あたりの残存DNA量に換算し規格と照合する
実際の条件は、宿主細胞、サンプルマトリクス、抽出法、アッセイ(qPCR/dPCR)、標的配列、LOD/LOQ、規制要件、GMP対応の要否、バリデーション要件によって変わります。

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掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)