バッファー交換・脱塩
グループ分離型で塩や低分子を素早く除き、目的物のバッファーを置換する。
- 脱塩
- バッファー置換
分取SECクロマト担体(サイズ排除メディア)は、孔径が制御された多孔質粒子で分子を流体力学的サイズの違いにより分離する分取用の担体です。ウイルスベクターやタンパク質のバッファー交換(脱塩)、凝集体・サイズ分離、最終ポリッシュに使われ、分画範囲と運転流速が選定の中心軸になります。グラジエント不要で穏やかな分離ができ、回収率や活性維持を重視する工程で重宝されます。
分取SEC担体は、孔径が制御された多孔質粒子に移動相を流し、分子を大きさの順に分離します。大きい分子ほど粒子内の孔に入りにくく早く溶出し、小さい分子ほど遅れて溶出します。結合・溶出を伴わないアイソクラティック運転のため、塩やpHのグラジエントが不要で、目的物を穏やかに分離でき、活性や構造を保ちやすいのが特徴です。
選定の中心軸は分画範囲(粒子の孔径に対応する分子量域)と粒子径・流速です。脱塩・バッファー交換にはグループ分離型(小孔・粗粒子・高流量)、凝集体やサイズ分離には高分解能型(適合する分画範囲・小粒子)を選びます。粒子径が小さいほど分離能は上がりますが背圧が高く流速を抑える必要があり、生産性とのトレードオフになります。
工程設計では、サンプル負荷量がカラム体積の数%に制限される点、希釈が起こる点を踏まえてスケールとサイクルを設計します。あわせて、1mol/L NaOHでのCIP(アルカリ耐性)、圧力-流速特性、寿命、プレパックカラムの可否、ベースマトリックスの機械的強度、供給安定性を確認します。
基本的には、目的(脱塩か高分解能分離か)に合う分画範囲の担体を選び、平衡化したカラムにサンプル体積を絞ってロードし、アイソクラティックに溶出してサイズ順に分画・回収します。
分取SEC担体は、バッファー交換から最終ポリッシュまで、結合溶出を使わずに分離したい工程で幅広く使われます。
グループ分離型で塩や低分子を素早く除き、目的物のバッファーを置換する。
高分解能型でHMW凝集体や断片をモノマーから分離する。
精製の仕上げ段で純度・サイズ均一性を高める研磨工程に使う。
AAV/レンチなどの中空・実体粒子分離やバッファー交換に使う。
分画範囲・流速・負荷量を最適化し製造規模へ展開する。
分取SEC担体は、穏やかな分離やバッファー交換、サイズ分離が必要なモダリティーで広く使われます。