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2026.07.2810x Genomics

10x Genomics、全トランスクリプトームを単一細胞感度で捉える空間プラットフォーム「Atera」を発表

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Photo: Bishwajit Ghose / Unsplash

シングルセル・空間解析機器を手がける10x Genomicsは、in situ(その場)空間生物学プラットフォーム「Atera」をAACR 2026で発表した。全トランスクリプトーム(全遺伝子発現)の空間解析を、単一細胞感度で大規模に行うことを狙う新プラットフォームとされる。

規模・感度・遺伝子選択のトレードオフを外す

これまでの空間技術は、測定できる遺伝子の数(規模)と感度、そして事前に選ぶ遺伝子パネルの間でトレードオフを抱えてきました。公表情報によれば、Ateraはこうした制約を外し、組織の本来の文脈(ネイティブコンテキスト)を保ったまま、単一細胞の解像度で生物学を丸ごと測ることを目指すとされます。

同社の既存プラットフォーム「Xenium」と比べて、扱える遺伝子数(プレックス)・スループット・感度を高め、全トランスクリプトームをスケールで捉えられると説明されています。凍結新鮮(FF)およびFFPE(ホルマリン固定パラフィン包埋)の組織に対応し、新たなクラウド解析スイートが用意されるとされます。数値・仕様はメーカー公表値のため、一次情報での確認が前提です。

がん研究での実証

AACR 2026では、ペンシルベニア大学のJune Labやドイツがん研究センター(DKFZ)など研究機関のデータとともに紹介されました。DKFZの発表では、単一の大腸がん検体の中で複数の悪性・幹細胞状態を病期をまたいで識別し、それらが周囲の免疫微小環境とどう相互作用するかを地図化したとされ、従来手法では捉えにくかったがん生物学の複雑さを示したと説明されています。

位置づけ

空間オミクスは、創薬の標的探索やバイオマーカー研究、腫瘍免疫の理解を、組織構造を保ったまま進められる手段として重要度を増しています。全トランスクリプトームを単一細胞感度・大規模で扱える方向は、解像度と網羅性の両立という長年の課題に応えるものです。10xは試料受託サービス「Catalyst Research Services」も開始し、予約受付中で、2026年後半の出荷を予定するとされます。詳細・提供条件は一次情報での確認が前提です。

空間解析が製造・品質につながる接点

空間オミクスは基礎研究の道具という印象が強いものの、医薬品の開発・製造の文脈とも次第に接点を増やしています。たとえば、細胞治療や再生医療では、組織や構築物の中で目的の細胞がどこに、どのような状態で分布しているかが有効性・安全性に直結し、空間的な評価が特性解析の一部になり得ます。がん免疫療法の標的探索では、腫瘍と免疫細胞の位置関係(微小環境)そのものが治療応答を左右するため、空間情報が創薬の意思決定に踏み込んで使われ始めています。全遺伝子を対象にできる網羅性は、事前に狙いを絞りきれない探索初期に強みを発揮する一方、データ量・解析負荷・コストは大きくなりがちで、クラウド解析基盤の使い勝手や運用コストも実装上の論点になります。研究用途が主軸の技術ですが、モダリティの多様化が進むほど、こうした高解像度の空間データを開発・品質の議論にどうつなぐかが、次の課題として浮かび上がってきます。

※ 本ページは公開情報(10x Genomics発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。

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本記事は企業のプレスリリースをもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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