遺伝子治療の製造・発現効率を向上させる2つの技術が手を組んだ。Avenue Biosciencesは機械学習を活用してシグナルペプチドのバリアントを設計・スクリーニングし、細胞からのタンパク質分泌量を引き上げるプラットフォームを持つ。一方のCircioはcircVec技術を開発しており、複数の組織で高い発現量と持続性を示すことが確認されているという。両社の技術を組み合わせることで、遺伝子治療の治療効果と製造効率の両面で改善を狙う。
シグナルペプチドと発現ベクターが製造品質に与える影響
遺伝子治療において、治療用タンパク質を体内で十分量かつ長期間発現させることは製品の有効性に直結する。シグナルペプチドは翻訳されたタンパク質を分泌経路へ導く短いアミノ酸配列で、その設計が分泌効率を大きく左右する。従来は経験則に頼った選択が多かったが、機械学習によるバリアント生成とスクリーニングを組み合わせることで、より系統的な最適化が可能になりつつある。一方、発現ベクターの設計も製造効率に直結する要素であり、発現量の安定性や免疫原性リスクの低減を両立させることが求められる。
上流の発現最適化がCDMO需要にも波及
遺伝子治療の製造では、上流工程での発現量と品質が下流精製の負荷やコスト全体を左右する。高い発現効率はベクター収率を押し上げ、製造バッチ数の削減やCOGS(製品製造原価)の低下につながる。開発早期から発現プラットフォームを最適化することは、スケールアップ時の工程変更リスクを減らす観点からも重要だ。両社が目指す技術統合は、遺伝子治療の製造コスト削減と製品品質向上という業界共通の課題に応えるアプローチとして注目される。
※ 本ページは公開情報(GEN報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。