ミュンヘン応用科学大学(HM Hochschule München)、Labmaite GmbH、フライブルク大学の研究者は、1サイクルで複数の培地条件を提案するバッチ型ベイズ最適化(BBO)を微生物 Sporosarcina pasteurii の増殖培地の最適化に使い、実験計画法(DoE)で最適化した培地を上回る結果を得たと、BioProcess International(BPI)のデジタルポスターで示した。掲載は2026年7月22日である。
ここでの「バッチ」は、バッチ培養を指しません。最適化の1サイクルごとに、複数の条件をまとめて提案するという意味です。1回に1条件ずつ提案する方式では、増殖の遅い微生物だとサイクルを回すだけで時間がかかります。BBOは1サイクルで複数点を試すので、最適化にかかる時間を短くできます。
DoE比で14%、28%、19%の差
比較の相手はDoEです。シミュレーションではBBOが平均で14%上回りましたが、すべての試験ケースで優れていたわけではなく、ポスターは追加の検討が必要だとしています。自動化したハイスループットのマイクロバイオリアクターでは、最大後方散乱(培養液の濁りを測る指標で、バイオマスの目安)が28%高くなりました。小規模で設計した培地を2 Lバイオリアクターに移すと、バイオマスは19%高くなっています。差の理由として、ポスターは設計空間を広く探索できたことを挙げています。
抗体の培養とは別の話
評価したのは後方散乱とバイオマスで、抗体などの製品濃度ではありません。製品濃度とフェドバッチ(流加培養)の条件は、今後の課題とされています。抗体医薬のプロセスにそのまま当てはまると読むことはできません。また、掲載されたのは査読論文ではなくポスターで、全文までは確認できていません。
※ 本ページは公開情報(BioProcess Internationalのデジタルポスター)をもとにしたProglenth編集部による整理です。ポスターの要約の範囲で確認しており、数値や条件の詳細は一次情報でご確認ください。