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2026.08.04学術研究(European Pharmaceutical Review報告)

CHO灌流培養モデル、細胞性廃棄物の蓄積を許容することで収率を向上──逆転の発想が生産性を引き上げる

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Photo: CDC / Unsplash

CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いた灌流培養において、細胞が産生する廃棄物を意図的にある程度蓄積させるモデルが収率の向上につながるという研究が報告された。European Pharmaceutical Reviewが伝えたこの知見は、「廃棄物は除去するほど良い」という従来の直感的な考え方に一石を投じるものだ。

灌流培養とは──連続製造の核となる上流技術

灌流培養(パーフュージョン培養)は、新鮮な培地を連続的に供給しながら細胞性廃棄物や産生物を含む使用済み培地を連続的に除去する培養方式だ。従来のフェドバッチ培養と比べ、培養密度をはるかに高く維持できるため、体積あたりの生産性が大幅に向上する。加えて、連続製造(コンティニュアス・バイオプロセシング)への移行においても灌流培養は中核的な技術として位置づけられており、バイオ医薬品の製造コスト削減に向けた有力なアプローチとして世界中で研究開発が進む。

灌流培養では一般に、細胞保持装置(ATF:交互接線流ろ過、またはTFF)と組み合わせて培地を交換しながら細胞を培養槽内に留める。灌流速度(ダイリューション・レート)の設定が培養性能を大きく左右し、高すぎれば培地コストが増大し、低すぎれば廃棄物が蓄積して細胞に悪影響を与えるとされてきた。

「廃棄物の蓄積が収率を上げる」──逆説的な知見の意味

今回の報告が示すのは、廃棄物を完全に除去しようとするのではなく、一定量の蓄積を許容した灌流モデルを設計することで、むしろ収率が向上しうるという点だ。この背景には、細胞の代謝フィードバック機構が関係していると考えられる。乳酸やアンモニアなどの代謝産物が適度に存在することで、細胞の代謝バランスや産生シグナルに影響が生じる可能性がある。過度な培地交換は、逆に細胞が応答すべき微環境を乱すことがあるという視点は新鮮だ。

灌流培養の最適化は培地コストとも直結するため、灌流速度を下げながら収率を維持・向上できれば、製造コストの削減という観点からも実用的な意義がある。バイオ医薬品の製造現場では、培地コストが製造原価の大きな割合を占めており、灌流速度の最適化は経済的にも重要な課題だ。今後、この知見が産業規模での灌流プロセス設計にどのように反映されるか、業界の注目を集めることになりそうだ。

※ 本ページは公開情報(europeanpharmaceuticalreview.com報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。

業界メディア報道
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本記事は業界メディア等の報道をもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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