FDAは2026年7月10日、「ハブ&スポーク」モデルで運営される医薬品製造施設を対象とした、簡略化された登録経路の新設を規則案として提案した。同時に、原薬(API)を製造する海外事業者についても、他の海外施設にしか供給しない拠点を含めて登録と製造品目の報告を求める内容が盛り込まれた。
ハブ&スポークとは何か、なぜ登録が複雑なのか
ハブ&スポーク型の製造ネットワークとは、品質システムを統括する中核(ハブ)のもとに、同等の製造ユニット(スポーク)が分散して置かれる形態を指す。現行の登録規則では、実態として一つの施設のように運営されていても、各ユニットを別々の施設として登録しなければならない。今回の提案では、条件を満たすネットワークを単一の施設として登録でき、スポークの追加・撤去や移動式製造ユニットの移設は迅速な登録更新として扱われる。第三者に製造を委託する形態は、各拠点の品質システムを一つのチームが直接統括できないため、対象から外された。
海外製造者の透明性確保も焦点に
近年、米国市場への供給を担う海外API製造者に対するFDAの監視強化が加速している。バイオ医薬品の製造には複数国にまたがるサプライチェーンが不可欠であり、不純物管理や品質逸脱の責任の所在を明確にするためにも、登録情報の精度向上は不可欠だ。FDAは、現在は未登録のまま残りうるこうした海外拠点を把握することで、安全性の問題を検知して対応しやすくなると説明している。分散型の製造企業にとっては登録コストの低下も見込まれている。FDAがPreCheckパイロットなど製造監視の近代化を進める一連の施策とも方向性が一致しており、製造拠点の登録・管理に関する規制の枠組みが着実に更新されつつある局面といえる。
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