中国の大手原薬メーカーである浙江華海製薬(Zhejiang Huahai Pharmaceutical)が、FDAの製造施設への指摘(citations)に直面するなか、恒瑞医薬(Hengrui)で最高品質責任者を務めたXuejian Xu氏を、同じ最高品質責任者(CQO)として6月に採用したことが、7月15日の開示で明らかになった。同氏はFDAのジェネリック医薬品部門(Office of Generic Drugs)で審査官を務めた経歴を持つ。華海は2026年4月のFDA査察で、臨海工場について13項目の指摘を含むForm 483を受けており、2025年6月の警告書で指摘された不備の一部が繰り返されていた。
中国CDMO・原薬メーカーと米FDA規制の摩擦
中国の製薬・原薬製造企業にとって、FDAの輸入警告(Import Alert)や Warning Letter、あるいは製造査察での指摘はビジネスの根幹に関わるリスクだ。米国市場に原薬(API)や製剤を輸出するためには、FDAのcGMP(現行適正製造規範)への適合が不可欠であり、査察での指摘が解消されるまで製品の輸入が滞る事態にもなりかねない。
製造施設のコンプライアンス問題は、規制当局との継続的な対話と社内の品質システム改革の両輪で対応する必要がある。元FDA職員や規制経験者をCQOとして招くのは、規制当局の視点を製造品質管理に直接反映させる手法として有効とされ、欧米製薬企業でも広く採用されてきた戦略だ。
製造品質管理体制の再構築が急務
華海製薬はバルサルタン中の発がん性不純物(NDMA)問題で2018年に大規模なリコールを経験した経緯がある。製造品質の問題はサプライチェーン全体のリスクにつながるため、CMO・CDMOを選定する製薬企業にとっても原薬調達先の品質体制監視は重要な課題だ。今回の採用がFDAとの関係修復や品質システムの見直しにどうつながるかは、今後の是正対応で見えてくる。
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