Merck KGaAは、独ダルムシュタットのグローバル本社敷地内に2,500万ユーロを投じた新BioReliance試験施設を開設した。床面積は2,000平方メートルで、モノクローナル抗体や細胞療法を対象とするGMP準拠の安定性試験を含む、生物製剤の品質試験サービスを欧州域内の顧客に提供する。
バイオ医薬品試験サービスの役割
バイオ医薬品の製造では、原薬・製剤の安全性・有効性・品質を保証するために多岐にわたる試験が不可欠となる。安定性試験はその中核を占め、製品が規定の保存条件下で品質規格を維持できるかを経時的に評価するものだ。GMP準拠の安定性試験は規制当局への申請データとして使用されるため、試験施設そのものが適切な品質システムを備えていることが求められる。特に欧州では各国規制当局の査察に対応できる施設基準が高く、欧州域内でこれらの試験を完結できる体制の整備は顧客にとって輸送・規制上のリスク低減につながる。
欧州のバイオ試験需要を取り込む
バイオシミラーを含む生物製剤の開発パイプラインが拡大する欧州では、品質試験サービスへの需要が増大している。細胞療法のような新モダリティは特殊な保存条件や生細胞を扱う試験を必要とし、対応できる試験機関は限られている。今回の施設は、製造受託(CDMO)とは異なり試験・分析サービスに特化した形で、欧州顧客の試験需要を本社拠点で受け入れる戦略的位置づけといえる。増大するバイオ医薬品の品質保証ニーズに応える試験インフラの整備が、欧州全体で加速していることを改めて示す動きだ。
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