PBS Biotechが2026年のCell Products Development of the Year Awardを受賞したと、複数のメディアが伝えた。同社はバイオリアクターの攪拌方式に独自の垂直車軸設計を採用しており、細胞製品の開発・製造分野における貢献が業界から認められた形だ。
垂直攪拌方式が細胞製造にもたらす利点
従来の攪拌型バイオリアクターは水平軸インペラーを用いることが多く、高回転時のせん断力が細胞にダメージを与えやすいという課題があった。PBS Biotechが採用する垂直車軸(vertical-wheel)方式は、インペラーの形状と回転軸の設計を最適化することで、培地の均一な循環と酸素供給を低回転数で実現する。これにより細胞への機械的ストレスを最小限に抑えながら高い細胞密度を維持できるとされており、特にせん断感受性の高いiPSC(人工多能性幹細胞)やCAR-T細胞前駆体など、繊細な一次細胞を扱う製造プロセスで注目を集めている。
細胞・遺伝子治療製造における装置選定の重要性
細胞・遺伝子治療の製造では、研究室スケールから臨床・商業スケールへのスケールアップ時に生産性や細胞品質が変化することがしばしば問題になる。バイオリアクターの設計が細胞の増殖率、最終製品の均質性、そして製造コストに直結するため、装置選定は製造戦略の核心要素のひとつだ。今回の受賞は、PBS Biotechの装置設計が業界の基準として認知されつつあることを示しており、CGT製造の自動化・スケーラブル化を推進する流れのなかで、その存在感はさらに高まるとみられる。
※ 本ページは公開情報(Morningstar報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。