技術トピック
2026.08.03理化学研究所

理研、「圧力で鍛える」次世代iPS心筋の製造法を開発──機能的な心筋組織を効率よく生産

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Photo: CDC / Unsplash

理化学研究所(理研)は2026年7月、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋細胞を作製する際に物理的な圧力刺激を付加することで、より成熟度の高い心筋組織を効率よく製造できる新手法を開発したと発表した。

iPS心筋細胞の製造と成熟化の課題

iPS細胞由来心筋細胞(iPSC-CM)は心臓疾患の創薬研究、心毒性評価、さらには再生医療への応用が期待されている。しかし現状のiPSC-CMは胎児期様の未成熟な特性を示すことが多く、成人心筋と同等の電気生理学的・機械的特性を持たないことが課題として知られている。未成熟な細胞では薬物の心毒性評価の精度が下がったり、再生医療における治療効果が限定的になったりするリスクがある。

成熟化を促す手法としてはこれまで、長期培養、代謝条件の変更(グルコース低減・脂肪酸供給)、電気刺激、機械的ストレッチなどが試みられてきた。物理的刺激による成熟化誘導は細胞の機械感受性シグナルを活用するアプローチとして注目を集めている。

圧力刺激という新たな製造戦略

理研の新手法は、培養中のiPS心筋に対して物理的な圧力負荷を繰り返し与えることで、生体内における心臓の血行動態に近い環境を模倣し、成熟化を促進するというコンセプトに基づく。このアプローチにより、より生理的特性に近い心筋組織を得ることが可能とされる。

心臓安全性試験や心疾患モデルへの応用を見据えた場合、成熟度の高いiPS心筋を安定して製造できることは研究の再現性向上に直結する。また、再生医療用の心筋シートや組織工学製品の製造においても、成熟化プロセスの制御は製品品質の基準となる。今後、このような製造条件の工学的最適化が前臨床研究や再生医療の製造現場に応用されることが期待される。

※ 本ページは公開情報(riken.jp報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。

業界メディア報道
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本記事は業界メディア等の報道をもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

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