Sartoriusが提供するモジュール型シングルユースバイオリアクター「Cubisystem」が、上流プロセスの柔軟性を高めるシステムとして注目を集めている。同システムはモジュール構成により、異なる培養スケールや工程要件に対応できる設計を採用しており、バイオ医薬品製造の上流工程における多様な要求に応える。
シングルユース上流システムが求められる背景
バイオリアクターのシングルユース(使い捨て)化は、2010年代以降バイオ医薬品製造において急速に普及した。従来のステンレス製タンクと比べ、シングルユース型はバッチ間のクリーニングバリデーションが不要で、異なる製品間のクロスコンタミネーションリスクを低減できる。また、設備の立ち上げ期間を短縮できる点も、パイプラインが多様化する現代のバイオファーマにとって大きなメリットだ。
特に臨床開発から商業生産へのスケールアップ段階では、培養体積や工程条件が変動しやすい。こうした局面で「モジュール型」の構成はとりわけ有効で、必要な単位を組み合わせることで、設備投資を最小化しながら生産規模を段階的に拡張できる。CDMOや複数のプロジェクトを並行して走らせる開発拠点では、一台のプラットフォームで異なる製品に対応できる汎用性が評価される。
既出製品との差別化と製品ラインの位置づけ
Sartoriusはこれまでにも「Ambr® 250」など小型ハイスループットバイオリアクターや、細胞治療向けの「Eveo Cell Therapy Platform」を発表しており、上流工程における製品ラインを積極的に拡充している。Cubisystemはこれらとは異なり、ラボから製造スケールまでをつなぐ柔軟なモジュール設計を特徴とし、特に開発フェーズが多岐にわたる拠点での導入を想定しているとみられる。
バイオプロセス機器メーカーが上流・下流の双方でポートフォリオを広げる中、モジュール性と使い捨て性を組み合わせた製品は、製造現場における「設備のアジリティ」を高める方向性を体現している。プロセス変更への対応や次世代モダリティへの転換が求められる時代に、Cubisystemが担う役割は小さくない。
※ 本ページは公開情報(AD HOC NEWS報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。