米国薬局方(USP)は、選定されたバイオ医薬品の品質と安定供給を支援するための新しいアプローチを提案していると、GENが報じた。USPはこれまで数十年にわたって医薬品の公定規格設定に取り組んできたが、バイオ医薬品という複雑なモダリティに対して、その枠組みをどのように進化させるかが問われている。
公定規格がバイオ製造にもたらす意味
低分子化学合成薬と異なり、バイオ医薬品はタンパク質・核酸・細胞といった生体由来の複雑な分子で構成されるため、品質試験の標準化が難しい。製造プロセスが製品品質を規定するという「プロセスが製品だ(the process is the product)」の考え方が根強いバイオ医薬品分野では、公定規格の設定自体が高度な科学的判断を要する。USPがバイオ医薬品専用の新アプローチを導入することで、規制当局・製造業者・試験機関が共通の基準を持てるようになる可能性がある。
供給安定性への貢献
近年のパンデミックや地政学的リスクにより、バイオ医薬品の供給途絶リスクへの対応が急務となっている。公定規格が整備されれば、製造施設の変更や多拠点化を行う際の規制上のハードルが下がり、サプライチェーンの冗長化が促進されると期待される。またUSPの規格は国際的な調和(ICH等)とも連動しており、グローバル展開を図るCDMOや製造業者にとっても重要な指針となる。
バイオ医薬品の製造品質を担保するための規格体系の整備は、産業の成熟とともに不可欠なインフラとなっている。USPの取り組みがどのような具体的な規格として結実するか、今後の進展が注目される。
※ 本ページは公開情報(Genetic Engineering and Biotechnology News報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。