製品ガイド ・ LNP(脂質ナノ粒子)粒子特性評価

LNP

LNP(脂質ナノ粒子)粒子特性評価は、mRNAや核酸を内包する脂質ナノ粒子の品質を、粒径分布・ゼータ電位・封入効率(EE%)・個数濃度・内部構造として定量する固有の分析である。

主な用途
粒径分布/PDI・ゼータ電位・封入効率(EE%)・個数濃度・DLS/NTA/MALS
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掲載メーカー5社Malvern Panalytical・Waters・Unchained Labs ほか
掲載製品5製品各社の公式ページへのリンク付き
使う工程4工程製法・処方開発・工程内・ロット品質管理・安定性・保存試験
関連モダリティ5種mRNAワクチン・治療薬・siRNA/ASO(核酸医薬)・自己増幅mRNA(saRNA)

要点

メーカーと製品

5社・5製品
Malvern PanalyticalZetasizer(DLS・ゼータ電位)LNPの粒径分布と表面電荷を測定。公式サイト
WatersWyatt DAWN SEC-MALS / DynaProLNPの絶対分子量・粒径・凝集評価。公式サイト
Unchained LabsStunner(粒径+濃度)少量でLNP粒径と濃度を同時測定。公式サイト
Thermo Fisher ScientificQuant-iT RiboGreen 封入効率アッセイLNPのmRNA封入効率(EE%)を定量。公式サイト
Particle MetrixZetaView NTA(ナノ粒子トラッキング)LNP個数濃度・粒径をNTAで測定。公式サイト

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用途・特徴

抗体の凝集体分析やウイルスベクターの力価評価とは指標も装置も異なり、製剤・製法のCQA管理と安定性評価の中核を担う。

LNPの特性評価で最初に問われるのは粒径とその分布である。DLS(動的光散乱)はブラウン運動の散乱光ゆらぎから流体力学的径(Z-average)と多分散度(PDI)を少量・非破壊で算出し、mRNA-LNPでは概ね数十〜150nm、PDIは0.1〜0.2程度が品質の目安となる。アンサンブル測定のため近接サイズの分離は苦手だが、製法・処方条件の傾向把握と凝集の早期検出に向く。

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表面電荷はゼータ電位として評価する。電気泳動光散乱で測定し、イオン化脂質を含むLNPは生理pHでほぼ中性〜弱負、酸性pHで正に転じる挙動がエンドソーム脱出やコロイド安定性と結び付く。NTA(ナノ粒子トラッキング解析)は粒子を一つずつ追跡して粒径と個数濃度を同時に与え、絶対的な粒子数(particles/mL)の把握とサブ集団の分離に有効である。

脂質膜では分けられない核酸の品質指標が封入効率(EE%)で、色素結合アッセイにより遊離核酸と総核酸を測り分けて算出する。EE%は有効性に直結し、85〜95%以上が一つの目安となる。さらにSEC-MALSは絶対分子量・サイズ・凝集を、少量同時測定型の装置は粒径と濃度を一度に与え、これらを束ねてLNPの構造とロード状態を多面的に確定する。

使用方法

原理ごとに装置は分かれるが、希釈・除塵・適正濃度の確保が測定品質を左右する点は共通。CQAごとに手法を選び、複数指標を束ねて品質像を作る。

1目的CQA設定(粒径/電位/EE%/濃度/構造)
2サンプル調製(適正希釈・除塵・脱気)
3粒径・PDI測定(DLS)
4ゼータ電位測定(pH/イオン強度を規定)
5個数濃度・粒径(NTA)/絶対量(MALS)
6封入効率(EE%)定量・判定・記録
DLSの強度分布は微量の大粒子を過大に見せ、NTAは希釈率と検出設定に強く依存する。EE%は色素やバッファの選定、可溶化条件で値が変わるため、手法・条件を固定してロット間比較を行う。塵・気泡は偽の大粒子ピークになりやすい。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)