旭化成メディカルは、バイオ医薬品製造のウイルス安全性確保に用いるウイルス除去フィルターの新製品「Planova FG1」を発表しました。Planovaシリーズは中空糸膜によるナノろ過でウイルスを物理的に除去するフィルターとして広く使われており、今回はろ過膜の素材・構造を刷新した次世代品という位置づけです。
親水化改質PES膜で透過性とウイルス除去を両立
同社によれば、Planova FG1は新たに設計した親水化改質ポリエーテルスルホン(PES)膜を採用し、高い透過性(フラックス)とパルボウイルスを含む小型ウイルスに対する堅牢な除去性能を両立したとしています。透過速度が従来比で大きく向上したことで、同じバッチを処理する際のろ過時間や膜面積を抑えやすくなり、ウイルスろ過工程のスループットとコストの改善が期待されます。
工程中断後もクリアランスを維持
ウイルスろ過は工程の最終盤に近い精製ステップで行われることが多く、一時停止(中断)後にウイルス除去性能が落ちないことが品質保証上の要点になります。同社は、一定時間の工程中断をはさんでもウイルスクリアランスが維持される堅牢性を訴求しています。蒸気滅菌(SIP)や洗浄(CIP)への対応もうたわれており、製造現場での運用性を意識した設計です。
位置づけ
本製品は、2025年のBioTech Breakthrough Award(Biomanufacturing Innovation of the Year)を受賞しています。抗体医薬から遺伝子治療・ワクチンまで、ウイルス安全性の確保は製造の必須要件であり、処理速度の向上は精製全体のボトルネック緩和につながります。ウイルス除去フィルターの選定では、対象ウイルスサイズ・膜の完全性試験・前段の不純物負荷との相性が要点になります。
※ 本ページはメーカー公式情報をもとにした紹介です。仕様・性能・適用範囲の詳細は公式情報をご確認ください。