Ensorcellが、無菌チューブ溶着プラットフォーム「Versaweld™」をINTERPHEX 2026(4月21日開幕、ニューヨーク)で正式に発表し、展示会のBest New Productを受賞した。約9ポンド(およそ4kg)の電池駆動機で、電源ケーブルにつながれずに運用できる点を前面に出している。装置本体の価格は15,000ドルとされる。
ケーブルと刃から解放する
シングルユースの構成が当たり前になった製造現場で、チューブの無菌接続・切離は日常作業だ。ところが従来のウェルダーは据置きで電源が要り、機器のある場所まで系を持っていくか、電源を引き回すかの選択を迫られる。狭いアイソレータ内や、装置が込み入った場所では、これが地味に効いてくる。
Versaweld™は満充電で150回の溶着ができるとされ、これはカセット1本分に相当する。1シフトをケーブルなしで通せる設計という位置づけだ。加えて、サイズや材質の異なるチューブを段取り替えなしで扱えるとし、操作は本体のセレクターホイールでサイズを選び、タッチスクリーンで材質を選ぶだけだという。
刃を使わない消耗品設計
もう一つの特徴が消耗品まわりだ。特許出願中のカッティングリボン方式のカセットは、複数のチューブ種にわたって120回の溶着に対応し、飛散粒子を捕らえるフィルターを内蔵する。使い捨ての刃を持たない構成で、刃の交換・管理という工程がなくなる。
無菌接続は、シングルユースと従来設備を比べるときにも効いてくる要素で、閉鎖系をどこまで維持できるかは汚染管理の設計に直結する。溶着1回あたり約30秒で、dry-to-dry・dry-to-wet・wet-to-wetのいずれにも対応するとされる。細胞・遺伝子治療のように、狭いクリーンルームで多数の接続をこなす工程ほど、可搬性の効き目は大きくなりそうだ。
※ 本ページは公開情報(PR Newswire発表・INTERPHEX 2026)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。