Nirrin Technologiesは2026年6月30日、Carl ZEISS Meditec傘下のHyaltechが、ヒアルロン酸(HA)の測定ワークフローを支えるためにat-line分析システム「Atlas®」を購入したと発表した。製造環境での新しい分析アプローチの評価も併せて進めるという。バイオ医薬に限らず、医療材料の製造にも同種の工程内計測が広がりつつあることを示す事例だ。
オフライン試験を工程の傍らへ
Atlas®は、同社独自の高精度チューナブルレーザー分光(HPTLS™)を用いて、1分未満で非破壊の組成分析を行う。複雑な生体材料を、大がかりな前処理なしに解析できる点を特徴として掲げている。
この「前処理なし・非破壊・1分未満」という条件が効くのは、従来の測り方と比べたときだ。組成分析を外部の分析ラボへ送れば、結果が返るまで工程は待たされる。手間のかかるオフライン法では、危険な薬品を使う手順が含まれることもある。Atlas®の導入は、この待ち時間と薬品の取り扱いを工程の傍らでの測定に置き換えようという判断になる。
ヒアルロン酸という応用先
ヒアルロン酸は眼科領域の製品などに用いられる材料で、Hyaltechはその製造を担う。抗体やワクチンとは分子の性質も工程も異なるが、「複数の成分が混ざった液の組成を、工程を止めずに知りたい」という要求は共通している。
Nirrinは同じHPTLS基盤で、タンパク質定量に特化した「TALOS™」も2026年6月に発売しており、抗体の濃度・力価測定のような用途と、今回のような生体材料の組成分析を、一つの計測原理でカバーしようとしている。工程内計測(PAT)の考え方が、バイオ医薬の枠を越えて広がっている一例といえる。
※ 本ページは公開情報(BusinessWire発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。