凍結バッグ(細胞治療・血液製剤用)

凍結バッグ

凍結バッグは、細胞治療の投与単位や血液製剤を、凍結保存液とともに充填して極低温で長期保管するための柔軟なフィルム製容器である。チューブ溶着や無菌コネクタで閉鎖系を組め、-196℃の液体窒素環境にも耐える低温靱性を備える。容量・ポート構成・制御速度凍結への適合・破袋対策が選定と運用の要点となる。

再生医療閉鎖系凍結保存細胞治療制御速度凍結対応ロット追跡-196℃血液製剤
分類
凍結バッグ(細胞治療・血液製剤用)
主な用途
再生医療 / 閉鎖系凍結保存 / 細胞治療 / 制御速度凍結対応 / ロット追跡 / -196℃ / 血液製剤
関連モダリティ
細胞治療 / 再生医療等製品 / 遺伝子治療 / 抗体医薬 / ワクチン
代表メーカー
Charter Medical・OriGen Biomedical・Miltenyi Biotec・Sartorius ほか計5社
関連キーワード
閉鎖系凍結保存 / 制御速度凍結 / クライオバイアル / 凍結保存液 / プログラムフリーザー / 液体窒素保存タンク

用途・特徴

凍結バッグは、細胞や血液製剤を凍結保存液とともに充填し、極低温で長期保管するための柔軟なフィルム製容器です。多くは多層フッ素樹脂(FEP/ETFE)やポリオレフィン系フィルムを溶着して成形し、-196℃の液体窒素環境でも脆化・破袋しにくい低温靱性を備えます。チューブとポートを介して充填・密封でき、バイアルより大きいまとまった容量を一袋で扱えるのが特徴です。

選定の起点は容量・ポート構成と閉鎖系適合です。投与単位や中間体量に合わせて数mL〜数百mLの容量を選び、無菌コネクタやスパイクポート、チューブ溶着(スターウェルド)で前後工程と無菌的に接続できるかを確認します。さらに制御速度凍結(CRF)に適した薄型・均一充填の形状か、専用カセットで気相保管できるか、ロット・由来情報を記録するラベル/RFID対応かが評価軸になります。

工程上は破袋と窒素侵入の管理が要点です。フィルム溶着部やチューブ接続部は応力集中で割れやすく、充填量過多や急激な温度変化、取り扱い時の落下・衝撃が破袋を招きます。液相浸漬では微小ピンホールから窒素が侵入し解凍時の破裂につながるため、気相保管やオーバーラップ袋の併用が推奨されます。GMP用途では無菌保証・USP Class VI・動物由来成分フリー・CoAなどのドキュメントが要件になります。

Point
  • 細胞治療の投与単位や血液製剤など、まとまった容量の凍結保存に使われる
  • -196℃の液体窒素環境でも破袋しにくい低温靱性フィルムでつくられる
  • チューブ溶着・無菌コネクタで閉鎖系を組み、無菌的に充填・密封できる
  • 制御速度凍結(CRF)に適した薄型・均一充填の形状が再現性を支える
  • 専用カセット/オーバーラップ袋で気相保管し、破袋・窒素侵入を抑える
  • GMP用途では無菌保証・USP Class VI・動物由来成分フリー・CoA・ロット追跡が要件になる

使用方法

基本的には、調製した細胞懸濁液を凍結保存液と混合してバッグへ無菌的に充填・密封し、制御速度凍結したうえで液体窒素環境へ移管して保管します。

1細胞・血液製剤を回収し、細胞数・生存率を確認する
2凍結保存液と混合し、充填濃度・容量を調整する
3チューブ溶着・無菌コネクタで閉鎖系に接続し、ラベルを割り当てて充填する
4ポートを密封し、気泡・充填量・溶着部を確認する
5カセットに収め制御速度凍結(CRF)し、液体窒素タンクの気相へ移管する
6保管位置・本数を記録し、必要時に規定条件で急速解凍して使用する
実際の条件は、細胞種・血液製剤の別、凍結保存液、充填容量、ポート構成、フィルム材質、気相/液相の別、GMP要件、制御速度凍結プロファイル、解凍後の使用目的によって変わります。液相浸漬は窒素侵入・破裂リスクがあるため、容器の対応可否とオーバーラップの要否を確認してください。

掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)