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phi29 DNAポリメラーゼ・RCA用試薬 phi29 DNAポリメラーゼは、環状鋳型を等温でローリングサークル増幅(RCA)し、長い直鎖状dsDNAコンカテマーへとつなげる中核酵素です。強い鎖置換活性と3'→5'校正活性を備え、無細胞・等温でスケールしやすく、鋳型が微量で済む点が酵素合成(doggybone/dbDNA等)ルートで評価されています。
phi29 RCA 等温増幅 鎖置換 校正活性 無細胞DNA合成
分類 酵素・試薬
主な用途 phi29 / RCA / 等温増幅 / 鎖置換 / 校正活性 / 無細胞DNA合成
関連モダリティ DNA医薬・DNAワクチン(dbDNA/doggybone) / mRNA-LNP / AAV・遺伝子治療 / 研究・解析(WGA/検出)
代表メーカー New England Biolabs・Thermo Fisher Scientific・LGC Biosearch Technologies (Lucigen)・Cytiva(4社)
関連キーワード phi29 DNAポリメラーゼ / ローリングサークル増幅 / RCA / MDA / 等温増幅 / 鎖置換活性 概要 使う工程 モダリティ メーカー製品 ニュース・解説
用途・特徴 phi29 DNAポリメラーゼは Bacillus subtilis ファージ phi29 由来の複製酵素で、鎖を押しのけながら1回の結合で長大な合成を続ける連続合成能が特徴です。環状鋳型上を周回しながら鋳型を置換していくため、プライマーを起点にRCAで長い直鎖状コンカテマーが生じます。各社は野生型(NEB M0269、Thermo EP0091、LGC NxGen)と、進化改変型(Thermo EquiPhi29)を提供しています。
30°C前後(改変型は42°C)の等温反応で動くため、サーマルサイクラーを使わずに増幅でき、ピコグラム量の環状鋳型からマイクログラム量を得られるとメーカーは公表しています。3'→5'校正エキソヌクレアーゼ活性により、合成の忠実度が保たれる設計です。増幅産物はコンカテマーのため、直鎖状dsDNA医薬にする場合は後段でprotelomeraseなどによる処理・整形と精製が前提になります。
Point
強い鎖置換活性と高い連続合成能で、70 kb超の合成が可能とメーカーは公表(Thermo EP0091/EquiPhi29) 3'→5'校正エキソヌクレアーゼ活性を備え、一本鎖DNA/RNAに優先的に作用(各社公表) 等温反応(野生型は30°C前後、EquiPhi29は42°C)でサーマルサイクル不要 ピコグラム量の環状鋳型からマイクログラム量を増幅でき、鋳型が微量で済む 反応バッファ中の還元剤(DTT等)が活性維持に重要とNEBは注意喚起 キット製品(Cytiva TempliPhi/GenomiPhi)はプライマー・バッファを含み手技を簡略化 改変型EquiPhi29は熱安定性・反応速度・収量・増幅バイアスを野生型より改善とメーカーは説明 産物はコンカテマーのため、直鎖状DNA医薬化には後段の切断・整形・精製が前提 環状鋳型のRCA/MDAは、変性から等温伸長、酵素失活、後段整形までを一連の流れで設計します。目的(シーケンス前増幅か、直鎖状DNA原薬の鋳型増幅か)で下流工程が変わります。
1 環状鋳型(ミニサークル/プラスミド)を用意し品質確認 2 熱変性・アニールでプライマー(ランダム/特異)を付与 3 phi29と dNTP・バッファで等温RCA/MDA(30〜42°C) 5 protelomerase等で切断・整形、直鎖状dsDNAへ 6 エキソヌクレアーゼ処理・精製で残存鋳型と不純物を除去 性能値・至適条件はいずれもメーカー公表値です。還元剤の劣化やバッファの凍結融解反復で活性が低下する場合があるため、各社プロトコルの保存・添加条件を確認してください。
phi29/RCAは、微量の環状鋳型を等温で増幅する用途を中心に、酵素合成ルートと解析の両面で使われます。
直鎖状DNA医薬の鋳型増幅 doggybone/dbDNA等の酵素合成で、環状鋳型を無細胞・等温で増幅しコンカテマーを得る起点として使います。
主な用途
鋳型が微量で済みスケールしやすい 後段のprotelomerase整形と組み合わせる プラスミド/環状DNAの前増幅 シーケンスやクローン確認の前に、少量の環状DNAを増幅して必要量を確保します。
主な用途
ピコグラムからマイクログラムへ キット化で手技を簡略化 全ゲノム増幅(WGA/MDA) 少量・分解試料からの等温増幅で、ゲノム解析用のDNAを確保します。
主な用途
低バイアス増幅を各社が訴求 単一細胞・微量試料に対応
検出・アッセイ用の増幅 パドロックプローブや in situ 遺伝子型判定など、シグナル増幅の基盤としても用いられます。
主な用途
環状化プローブを等温で増幅 SNP/STR検出の鋳型調製 RCA/phi29は無細胞・等温で環状鋳型を増幅できるため、直鎖状DNAを扱うモダリティで鋳型供給の起点になります。
DNA医薬・DNAワクチン(dbDNA/doggybone)
関連度 高
ミニサークル鋳型のRCA増幅 コンカテマーの整形前段 無細胞スケール生産の起点
環状鋳型を等温増幅し、protelomerase整形で直鎖状dsDNAへつなぐ酵素合成ルートの中核工程です。
IVT用直鎖状鋳型の供給 無細胞での鋳型増幅 プラスミド代替ルートの検討
IVTの鋳型となる直鎖状DNAを無細胞で用意する経路の一部として、RCA由来鋳型が検討されます。
全ゲノム増幅 パドロック/RCAアッセイ シーケンス前増幅
少量試料からの等温増幅や環状化プローブのシグナル増幅など、解析用途で広く使われます。
掲載情報の確認日:2026年7月(メーカー公開情報をもとに編集部が確認。最新・正確な仕様は各社公式をご確認ください)