AES Cleanroom Technology のモジュール式の壁・天井パネルが、FM 4882(低発煙)の認証を取得した。Manufacturing Chemist によれば、すでに持っている FM 4880(防火)と合わせ、煙に敏感なクリーンルーム環境に対応するとしています。
火災そのものより煙が問題になる
クリーンルームの内装材で防火が問われるのは、燃え広がるかどうかだけではありません。燃えたときに何が出るかが同じくらい重要です。
- 煙が広がれば、避難が難しくなります
- 煤や分解生成物が空調系に入れば、区画全体の汚染になります
- 復旧に時間がかかり、製造の停止期間が延びます
FM 4880 が燃焼の広がりに関する認証であるのに対し、FM 4882 は発煙量に関するものです。データセンターなど、煙による損害が大きい用途で参照されてきた区分でもあります。
医薬品の製造区域では、火災そのものの発生確率は高くありません。それでも認証が意味を持つのは、一度起きたときの影響が大きいためです。汚染管理戦略は微生物と異物を主に扱いますが、区画の設計そのものが前提として入っています。
パネルの選定はクリーンルームの性能を決める
内装材は見えないところで多くのことを決めています。
- 表面の性質:拭き取り消毒に耐え、粒子を出さないこと。清浄度等級の維持に直結します
- 継ぎ目の少なさ:モジュール式のパネルが使われるのは、継ぎ目を減らして清掃しやすくするためです
- 気密性:室間差圧を保つには、壁が漏れないことが前提になります
- 改修のしやすさ:品目が変われば区画も変わります。アイソレータやRABSの選択を含め、後から変えられるかが効きます
EU GMP Annex 1 が求める考え方は、汚染源を減らす設計を前もって組むことにあります。壁や天井の材料は、その設計の一部です。
なお、対応する製品の範囲や適用条件は報道からは分かりません。
※ 本ページは公開情報(Manufacturing Chemist の報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。認証の範囲・製品仕様の詳細は一次情報および同社の公式発表をご確認ください。