アルフレッサ ホールディングス、キッズウェル・バイオ、カイオム・バイオサイエンス、そして台湾の Mycenax Biotech(MBI) の4社が、バイオシミラーの原薬と製剤を手がける合弁会社 Alfenax Biologics を設立する。厚生労働省のバイオ後続品国内製造施設整備支援事業に採択された案件で、各社の取締役会が契約締結を決議した。
会社の形はこうです。本店は東京都中央区、資本金は9億円。事業はCDMOサービスと、医薬品・バイオ医薬品の流通です。製造施設はアルフレッサ ファインケミカルの敷地内に建てる前提で進んでいます。
出資比率に何が表れているか
目を引くのは出資の割り方です。
アルフレッサHD 45%、MBI 45%、キッズウェル・バイオ 7%、カイオム・バイオサイエンス 3%。
国内のバイオシミラー供給を安定させる、という趣旨の事業で、台湾の企業が日本の商社と同率の筆頭株主に並んでいます。MBI は台湾でバイオ医薬品の受託製造を手がける会社で、この座組みで抗体の製造技術を持ち込む側です。
つまり、この案件で日本が国内に置こうとしているのは工場と供給網であって、製造のノウハウそのものは外から入れます。経済安全保障の文脈で語られる「国産化」は、ふつうこの形を取ります。ゼロから技術を立ち上げるより速く、確実だからです。持分が拮抗している以上、意思決定は合議になります。そこを面倒と見るか、技術が本気で入ってくる担保と見るかは、評価が分かれるところです。
なぜ今、国が金を出すのか
バイオシミラーは、先行するバイオ医薬品の特許が切れたあとに出る後続品です。低分子のジェネリックと違い、同じものは作れません。細胞が作る以上、糖鎖も電荷も完全には一致しないからです。だから同等性・同質性の立証に膨大な分析と臨床データが要り、開発費は低分子の比ではありません。
参入の壁が高いぶん、作れる会社は限られます。国内に製造の受け皿がなければ、供給は海外の数社に依存します。受託先の枠が世界的に逼迫していることを考えれば、そこが細るリスクは現実的です。補助金が付いたのは、この需給の形に対してです。
稼働の時期、受託する分子、製造能力の規模については、発表からは分かりません。
※ 本ページは公開情報(アルフレッサ ホールディングスほか各社の発表、PR TIMES 配信)をもとにしたProglenth編集部による整理です。出資比率・資本金等の詳細は一次情報および各社の公式発表をご確認ください。