第一三共の子会社 American Regent が、後発品のエピネフリン3ロットを回収する。FiercePharma によれば、異物の混入と液漏れの懸念によるもので、注射剤の異物問題に直面するメーカーがまた1社加わった形とされています。
異物と液漏れは、別々の工程から来る
同じ回収でも、この2つは原因の置き場所が違います。
異物(particulate)は、製品の中に入ってしまった目に見える粒子です。ガラス片、ゴム片、繊維、析出した薬物、いずれもありえます。外観検査で全数を見ますが、見つかったものを弾くだけでは、なぜ入ったのかは分かりません。微粒子の測定と合わせて、どの工程から来ているかを追うことになります。
液漏れは、容器の閉じ方の問題です。容器閉塞性が保てていなければ、漏れるだけでなく無菌性も担保できません。バイアルであれば栓の打ち込み、アンプルであれば溶封の条件が効きます。
つまり、1つの回収に充填と閉栓の両方の論点が入っている形です。
エピネフリンという製品の性格
エピネフリンはアナフィラキシーの一次治療に使われ、代替が効きにくい薬です。供給が止まると現場が直接困ります。
一方で、製剤としては扱いにくい面があります。酸化を受けやすいため、酸素や金属イオンの管理が要り、pHも狭い範囲に置く必要があります。析出物が異物として現れることもあります。原薬と製剤の管理項目が、そのまま安定性の話につながる製品です。
回収の判断では、分類に応じて通知の範囲と速さが決まります。代替の効かない製品では、回収の範囲を絞れるかどうかが供給への影響を左右します。ロット単位でしか追えなければ、影響のない分まで止まります。
なお、原因の詳細や回収の分類は報道からは分かりません。
※ 本ページは公開情報(FiercePharma の報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。回収の範囲・原因・対象ロットの詳細は一次情報およびFDA・同社の公式発表をご確認ください。