スウェーデン発のセンサー企業ArgusEyeが、約€2.8M(総調達額は約€3.45M)の資金調達を完了し、局在表面プラズモン共鳴(LSPR)バイオセンサー基盤「Auga」の実装を加速すると発表した。ラウンドはVoima Venturesが主導し、既存投資家のEir Venturesが共同でリードした。狙いは、抗体などの目的タンパク質を工程の中で直接・リアルタイムに測り、工程分析技術(PAT)に沿った連続モニタリングを現場に届けることだ。
LSPR(局在表面プラズモン共鳴)で何を測るのか
LSPRは、金ナノ粒子の表面で光の吸収・散乱が起きる現象を利用する。粒子表面に結合させた分子に目的タンパク質が捉えられると、周囲の屈折率がわずかに変わり、その変化を光学的に読み取ることで濃度などを定量できる。標識を使わずに、しかも連続で測れるのが特徴だ。ArgusEyeの最初の製品AugaOneは、まずProtein Aによる捕捉を含む下流工程に合わせて設計され、モノクローナル抗体の検出・定量を素早く行うことを狙う。従来はサンプルを抜き取ってHPLCなどで測っていた項目を、工程ラインの中で捉えようという発想である。
インライン計測が工程にもたらすもの
重要品質特性(CQA)や重要工程パラメータ(CPP)を、抜き取りではなくインラインで連続追跡できれば、判断の遅れが縮み、逸脱への対応も早くなる。これは灌流や集約型の連続プロセスのように、状態が刻々と変わる工程ほど効いてくる。リアルタイムの数値があってこそ、フィードバック制御やリアルタイムリリースといった発想が現実味を帯びる。今回の資金調達は、こうしたインライン計測の裾野を製造現場へ広げるための布石といえる。
※ 本ページは公開情報(Nordic Life Science報道)をもとにしたProglenth編集部による整理です。詳細・数値は一次情報もあわせてご確認ください。