知っておきたいこと
5つの国内拠点
武州製薬の拠点は、川越、美里、会津の3つの工場と、加須、草加の2つのパッケージングセンターです。本社は埼玉県川越市にあります。同社は、5拠点の間で互いに代わりを務められる体制を敷き、製剤から治験薬、商用品までの受託製造を行っていると説明しています。
会津工場(福島県会津若松市)は、2022年9月に三和化学研究所のFUKUSHIMA工園を引き継いだ工場です。敷地は11万平方メートルあり、素錠、フィルムコーティング錠、有核錠、ゼリー剤、顆粒剤をつくります。生産能力は錠剤が約10億錠、ゼリー剤が約3,400万カップです。
加須パッケージングセンターは2021年4月にでき、検査、表示、包装を受けています。草加パッケージングセンターは2023年11月に開き、注射剤を中心とした包装と保冷品の保管、物流を担います。保冷倉庫は3,753平方メートルで、2〜8℃で1,671パレットを保管できます。
海外の製剤を日本で受け入れる仕組み
同社の「GATEWAY to ASIA」は、海外の製薬会社が製剤のバルクを日本に輸入し、武州製薬で品質試験と最終包装をしてから、日本やアジアの国々へ出荷する仕組みです。同社は、受注から出荷までの期間、在庫の管理、需要予測の確認までを引き受けるとしています。
この仕組みの例がアムジェンです。アムジェンは2016年に、日本での医薬品の供給のために武州製薬と提携しました。武州製薬は、レパーサ、イベニティ、ビーリンサイト、アイモビーグの日本での発売に関わったと説明しています。2021年11月には提携を中国、台湾、韓国へ広げ、レパーサ、イベニティ、Prolia、Xgevaの品質検査、表示、包装を武州製薬が受ける契約を結びました。この拡大で、武州製薬に届くアムジェンの製品の量は2倍になる見込みでした。
日本に工場を持たない海外の会社も、輸入から試験、包装、出荷までをまとめて頼めます。
品質と査察の実績
同社は、日本・米国・欧州の3つの主要なGMPに加え、東南アジア、中南米、中東、アフリカ、カナダなどのGMP認証を取得しています。製品は56か国へ輸出されています。
品質管理と分析の部門には約350名がいます。顧客と規制当局から年に70件以上の監査を受け、累計は500件を超えました。売上のほぼ半分は、日本国外の顧客向けの製造です。
株主とスズケングループとの関係
2022年12月、投資会社のKKRが武州製薬の全株式を取得しました。2024年4月には、従業員が株式を持つ制度を導入すると発表しました。
医薬品卸のスズケングループとは、拠点の面でもつながりがあります。加須のセンターはスズケンの子会社の物流センターの中に、草加のセンターはスズケンの首都圏物流センターの中にあります。会津工場のもとになった三和化学研究所も、スズケンの子会社です。2024年5月には、スズケングループ、EPSホールディングスと、未承認薬を日本の市場に入れるための支援で提携しました。
日本からの頼み方
窓口は、公式サイトの問い合わせフォームで、日本語と英語のページがあります。
海外の製品を日本で包装して売りたい場合は、GATEWAY to ASIAのサービスで、包装資材の選定、表示の設計と承認、包装資材の受け入れ試験から相談できます。同社は、事前承認検査(PAI)への備えや、各国の市場に合わせた製品と包装の仕様についても助言するとしています。