知っておきたいこと
4つの工場の分担
シミックCMOの国内の工場は、足利、西根、静岡、富山の4か所です。工場ごとに得意な剤形が分かれています。
足利(栃木県)は、注射剤と固形剤の工場です。アンプルとバイアル、凍結乾燥剤、脂肪乳剤、高薬理活性の注射剤をつくり、バイオ医薬品の注射剤も扱います。生産能力は、錠剤が年24億錠、アンプルが290万本、バイアルが280万本です。西根(岩手県八幡平市)は固形剤の工場で、錠剤12億錠、カプセル1億5,000万カプセルの能力があります。ジクロロメタンやメタノールなどの有機溶媒を使う流動層造粒ができ、打錠とカプセル充填は24時間で動かしています。
富山(射水市)は、軟膏、クリーム、ゲル、ローション、坐剤などの半固形剤と外用剤の工場です。濃度の高いアルコールを使う製品や危険物も扱い、チューブで年5,500万本をつくれます。
静岡の製剤開発センター
製剤開発を受けるのは、静岡(島田市)の工場にある製剤開発センター(PDC)です。プレフォーミュレーションから製剤開発、スケールアップ、分析法の開発とバリデーション、安定性試験までを受けています。
治験薬は、1kg、5kg、30kgの分割バッチと、1〜120kgのバッチでつくれます。ボトル充填やPTP包装、2〜8℃での包装、出荷試験もここで行います。静岡は商用の固形剤の工場でもあり、錠剤20億錠、硬カプセル7億カプセルの能力があります。富山でも、半固形剤の製剤設計から治験薬の製造までを受けています。
静岡では、治験薬と商用品を同じ工場でつくれます。
大日本印刷グループの一員
シミックCMOは、CROのシミックグループの会社です。一方で、各工場の公式ページには、シミックのCDMO事業が大日本印刷(DNP)グループに属すると書かれています。シミックグループの本社は東京都港区にあります。
2026年3月には、セルトリオン・ヘルスケア・ジャパンとシミックグループが、日本でのバイオシミラーの事業拡大に向けた基本合意書を結びました。合意の当事者には、持株会社のシミックホールディングス、シミック株式会社と並んで、シミックCMOも入っています。シミックグループは、研究開発から製造、販売までを担うとしています。
韓国と米国の工場
韓国の富川(プチョン)には、軟膏、クリーム、ゲルの開発と製造を受ける工場があります。韓国の食品医薬品安全処(MFDS)からPIC/S GMPの認証を受け、2018年6月には米国FDAのGMPの査察を通っています。
米国ニュージャージー州クランベリーの工場は、グループ会社のCMIC CMO USAが運営しています。2007年から固形剤の製剤開発と商用製造を受け、2025年6月には連続生産(混合と打錠)の設備を動かし始めました。2026年9月18日、シミックCMOは「CMIC CMO USAの株式譲渡に関するお知らせ」を公表しています。
日本からの頼み方
国内の4工場への問い合わせは、共通の窓口(cmo-bd@cmic.co.jp)で受けています。工場ごとの電話番号も、英語の拠点ページに載っています。
受け持つ工場は剤形で分かれています。治験薬と製剤開発は静岡、注射剤は足利、半固形剤は富山、有機溶媒を使う固形剤は西根です。