知っておきたいこと
非臨床と臨床の分担
シミックグループは、1992年に日本で最初のCRO事業を始めたと説明しています。試験と治験の受託は、会社ごとに分かれています。非臨床試験、バイオアナリシス、医薬品の品質試験はシミックファーマサイエンス(本社は山梨県北杜市)が受け、治験と薬事はシミック株式会社(東京都港区)が受け持ちます。
シミックファーマサイエンスの国内のラボは4か所です。小淵沢のシミックバイオリサーチセンターが安全性試験を行い、神戸ラボラトリー(兵庫県西脇市)はバイオアナリシスと品質試験、札幌ラボラトリー(北海道石狩市)は品質試験を受けます。浜松ラボラトリーは薬効薬理の拠点です。米国イリノイ州のグループ会社CMIC Inc.もバイオアナリシスのラボを持ちます。
臨床では、日本とアジア太平洋に1,000名以上のモニター(CRA)と150名以上の薬事コンサルタントがいると同社は説明しています。
毒性試験と特殊な投与経路
GLPに沿った単回・反復投与の毒性試験は、マウス、ラット、イヌ、サル、ミニブタで受けています。一般毒性試験の中に、安全性薬理や遺伝毒性、免疫毒性の評価を組み込むこともできます。抗体医薬品向けの組織交差性(TCR)試験も受けています。
投与経路では、脳実質内、脳室内、髄腔内、関節腔内、膀胱内、椎間板への投与に対応しています。医療機器の生物学的安全性試験や、再生医療等製品の造腫瘍性試験と体内分布試験も受けます。品質試験では、安定性試験のほか、溶出物・浸出物(E&L)、元素不純物、ニトロソアミンを分析しています。
浜松ファーマリサーチとの統合
2026年2月、シミックホールディングスは、シミックファーマサイエンスが浜松ファーマリサーチ(静岡県浜松市)を4月1日付で吸収合併すると発表しました。浜松ファーマリサーチは、非臨床の薬効薬理試験を受けていた会社です。2026年2月1日時点の従業員は、シミックファーマサイエンスが438名、浜松ファーマリサーチが37名でした。
浜松ラボラトリーでは、サルなどの非ヒト霊長類を使う薬効薬理試験を受けています。病態モデルには、脳梗塞、パーキンソン病、神経因性疼痛、加齢黄斑変性、緑内障、COPDなどが並びます。浜松医科大学と提携し、光で血栓をつくるPIT法も使います。
霊長類の薬効薬理と、GLPの安全性試験の窓口が1つの会社にまとまりました。
GLP適合と査察の実績
公式サイトには、ラボごとの調査の結果が載っています。シミックバイオリサーチセンターは、医薬品GLPで1989年からPMDAの適合を受けてきました。医療機器GLPは2006年から、再生医療等製品のGLPは2018年からで、どれも最新の通知は2024年です。2019年には、米国FDAのGLP査察を指摘なしで終えています。
神戸ラボラトリーのトキシコキネティクス測定は、1998年から医薬品GLPに適合しています。札幌ラボラトリーの品質試験は、PMDAのGMP調査に2008年から適合し、FDAの査察も2015年と2019年に受けました。実験動物の飼育管理の国際認証AAALACは、小淵沢が2007年から、浜松が2015年から取得しています。
日本からの頼み方
非臨床試験、バイオアナリシス、品質試験の相談は、シミックファーマサイエンスの窓口(cphs_hptoiawaseg@cmicgroup.com)が受けています。日本語サイトにも同社専用の問い合わせフォームがあります。
治験や薬事の相談は、シミックグループのお問い合わせページで「ソリューションに関するお問い合わせ」を選んで送ります。2026年11月17〜19日の日本薬物動態学会第41回年会(つくば国際会議場)には、シミックグループがブースを出す予定です。