知っておきたいこと
LSIメディエンスからの再編
メディフォードの起こりは、1977年に設立された三菱化成安全科学研究所です。2007年に三菱化学ヤトロンなどと統合して三菱化学メディエンス(のちのLSIメディエンス)になり、2019年にはPHCホールディングスの傘下に入りました。
2021年、LSIメディエンスの非臨床試験の事業が分社し、LSIM安全科学研究所が生まれました。2023年11月1日には、LSIメディエンスの治験事業をLSIM安全科学研究所が吸収分割で引き継いでいます。同時にPHCホールディングスがその全株式を取得し、社名をメディフォードに変えました。
LSIメディエンスのいまの会社概要には、主な事業として臨床検査、医療関連サービス、食の安全サポート、ドーピング検査が並びます。創薬支援は載っていません。
LSIメディエンスに頼んでいた非臨床試験と治験の検査は、いまはメディフォードが受けています。
拠点と分担
鹿島研究所(茨城県神栖市)は、一般毒性、遺伝毒性、がん原性、安全性薬理の試験と、各種の薬物動態試験を受けます。熊本研究所(熊本県宇土市)は、一般毒性、生殖発生毒性、特殊毒性のほか、再生医療等製品の有効性と造腫瘍性の試験、薬効薬理の試験を受け持ちます。
東京都板橋区の医薬品分析センターは、生体試料中の薬物濃度とバイオマーカーを測ります。本社の創薬クリニカルリサーチセンターは、セントラルラボのプロジェクト管理や検体の管理、国際共同治験を担います。治験の検体の検査そのものは、前身のLSIメディエンスでまとめて行うと同社は説明しています。
熊本のPDXライブラリー
PDXは、患者のがん組織を免疫不全マウスに移植したモデルです。日本人がん患者由来のPDXライブラリー(J-PDX)は、LSIメディエンスがAMEDの事業(CiCLE)で国立がん研究センターなどと構築したものです。いまは熊本研究所のGLP施設で、メディフォードが維持・管理しています。
2024年11月時点のJ-PDXは542株で、再発や薬剤耐性の時期の検体から樹立したものを多く含みます。実中研のCIEA-PDXも約230株を使えます。2023〜2025年の薬効薬理試験の受託では、がんの領域が39.6%を占めました。
GLPとAAALACの実績
公式サイトには、施設ごとのGLPの評価が載っています。鹿島研究所の医薬品GLPは1988年が初回で、最新は2025年3月の「適合」でした。熊本研究所は1989年から医薬品GLPの評価を受け、医療機器GLPは2006年、再生医療等製品GLPは2016年からです。医薬品分析センターも1999年から医薬品GLPの評価を受けています。
AAALAC International(実験動物の飼育管理の国際認証)は2012年11月が最初の取得で、5回目の認証は2025年6月でした。
日本からの頼み方
問い合わせの窓口は、サービスごとに分かれています。非臨床試験はメールフォームか電話(03-6905-5861)で受けます。バイオアナリシスとセントラルラボは、それぞれのメールフォームと電話(03-5943-9270)が窓口です。
PDXを使う試験では、公式サイトのPDXのページにライブラリーの一覧と遺伝子変異の情報へのリンクがあります。遺伝子発現の情報は、担当者への問い合わせで受け取ります。