知っておきたいこと
2つの工場と分析拠点
本社のあるマサチューセッツ州ミルフォードには、分析法とプロセスの開発ラボ、品質管理のラボ、ISO 8のGMP製造棟がそろっています。開発ラボと製造棟は、いま広げているところです。
オハイオ州シンシナティの工場は、前臨床から少量の商用品までを受けます。合成から凍結乾燥までの小規模なGMPラインがあり、同社によると、15年にわたってFDAの査察はすべてNAI(対応不要)でした。
分析は、同じグループのNitto Avecia Pharma Servicesがカリフォルニア州アーバインで受けています。原薬と製剤の分析法づくりから安定性試験まで、核酸以外の薬の試験も扱います。
ブラジルの認証と商用品
2025年7月、ミルフォード工場はブラジルの規制当局ANVISAからGMPの認証を受けました。対象として、核酸医薬の原薬eplontersen sodiumの製造が明記されています。認証は2027年7月21日まで有効です。
同社は2005年から商用品をつくれる体制を整え、いまも商用の核酸を供給しています。何社かの依頼者とは、商用生産に向けた工程の性能確認(PPQ)まで進んだと説明しています。
FDA査察の結果
2026年10月、ミルフォード工場が予告なしの6日間の査察を受け、Form 483の指摘はゼロでした。2024年のシンシナティ、2025年のアーバインに続き、3拠点すべてで直近の査察がNAIになっています。
依頼者による監査も、年に10〜15件受けています。施設の情報をまとめたマスターファイルはeCTDの形式で用意してあり、依頼者の申請から参照できます。
次の製法の開発
ミルフォードでは、連続式の合成装置と、工程分析(PAT)を組み込んだ精製の方法を開発しています。トン単位の生産を見すえた取り組みで、アミダイトと溶媒の廃棄を出さない工程を目指しています。2025年10月には、酵素で核酸をつなぐCodexisのECO Synthesisを試す契約も結びました。
日本から頼むとき
親会社の日東電工は、1918年に創業した日本の素材メーカーです。ただし、Nitto Aveciaの公式サイトに載っている窓口は米国の拠点です。問い合わせは公式サイトのフォームで受けていて、前臨床用の合成(OliGrow)には見積もり用のフォームが別にあります。
連絡すると、事業開発の担当者が付いて、目的と範囲を一緒に決めます。契約は基本契約、供給契約、品質契約を必要な時期に結ぶ形で、ひな形はどちらの会社のものでも使えます。始まったあとは、専任のプロジェクトマネージャーが窓口を務めます。