知っておきたいこと
大田区の研究施設
SMCラボラトリーズは2014年に設立された非臨床CROで、本社と研究施設は東京都大田区南蒲田にあります。米国カリフォルニア州には、LA Officeを置いています。従業員は38名で、10名の専任研究員のほか、5名の客員科学者と3名の外部の病理医が試験に関わります。
動物施設はSPFグレードで、マウスを2,080匹収容できます。肝がんと肺線維化の評価に使うin vivoのCT、肺機能を測るフレキシベント、パルスオキシメーター、リアルタイムPCRなどの機器を備えています。
STAM™マウスと病態モデル
STAM™マウスは、同社が開発した、糖尿病を背景にMASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)から肝がんまで進むモデルです。同社はこれまでに、15以上の作用機序、270以上の標的分子の被験物質をこのモデルで評価してきたと説明しています。陽性対照にはテルミサルタンを置き、評価系を確かめています。「脂肪性肝炎-肝癌モデル動物」として、国内外で特許も出しています。肝臓病のモデルは10種を扱い、NASH Summit、AASLD、DDWなどの国際学会にも参加しています。
肝臓のほか、皮膚、腎臓、肺、腸の線維化モデルも扱います。ブレオマイシン誘発の肺線維症(IPF)モデルでは、予防試験にデキサメタゾン、治療試験にニンテダニブを陽性対照として使います。疾患と作用機序から設計するテーラードモデルも用意しています。
病理組織解析
病理組織解析は、同社が実施した試験の検体に限らず受けています。パラフィンブロックの作製から、シリウスレッドやマッソントリクロームの染色、免疫組織化学、陽性面積の定量、スコアリングまでが対象です。
同社はマウス、ラット、ヒトの500以上の薬理研究と、5万枚のMASH関連スライドを評価してきたとしています。顧客が自ら作ったモデルの標本の第三者評価や、臨床研究での疾患のグレード評価も受けています。
海外からの依頼と米国の助成金
依頼は、世界30か国の1,000を超える製薬会社やバイオベンチャーから受けてきました。同社によると、薬効評価試験の結果をCTA(臨床試験の申請)に使った海外企業は15社以上あります。ケーススタディには、STAM™マウスで線維化を狙う試験をしたGalectin Therapeuticsが、NASH肝硬変のフェーズ2試験に進んだ例が載っています。
動物施設は米国NIHのAnimal Welfare Assuranceの承認を受けていて、米国公衆衛生局(PHS)の助成金で受託試験を利用できると同社は説明しています。
日本からの頼み方
公式サイトのお問い合わせページから、薬効評価試験の無料相談を申し込めます。電話は03-6715-9101です。
最初に試験内容を話し合い、必要なら秘密保持契約を結んでから、試験プランと試験計画書をつくります。価格に合意して発注書を受け取ると、同社がマウスと試薬を用意し、試験を始めます。投与期間中は一般状態と体重の推移を1週間ごとに知らせ、解析の速報値を最終報告書より前に出すこともできます。請求は、試験の開始時と報告書の提出時の2回に分かれます。