知っておきたいこと
拠点と分担
新日本科学は1957年、鹿児島市で動物病院を併せた南日本ドッグセンターとして創業しました。1960年には医薬品の安全性試験の受託を始めていて、同社はこれを国内初の医薬品開発受託研究機関と説明しています。本社は鹿児島と東京の2か所です。
非臨床試験の中心は、鹿児島市宮之浦町の安全性研究所です。一般毒性、特殊毒性、生殖・発生毒性、遺伝毒性、安全性薬理、薬効薬理の試験をここで行います。和歌山県海南市の和歌山分室は、生体試料中の薬物濃度分析と非臨床の薬物動態試験を受け持ちます。病理の評価は、東京本社にあるGLPの病理研究室と、大阪支社の分室が担います。
2022年には、長野県伊那市のイナリサーチを連結子会社にしました。いまの社名は新日本科学イナリサーチセンターです。茨城県つくば市のつくば事業所(SAIL)は、探索段階の動物実験を受ける拠点で、カニクイザルやマーモセットを含む動物の実験スペースを貸し出します。SAILの試験はすべて非GLPです。
治験の窓口と新日本科学PPD
同社のCRO事業は、非臨床と臨床の2つでできています。ただし臨床試験(治験)は、新日本科学が自ら受けるのではありません。米国の臨床CROであるPPDと2015年に設立した合弁会社、新日本科学PPDが受けています。
同社の説明では、PPDが世界で受けた国際共同治験を、新日本科学PPDが日本で実施します。非臨床から治験までを同じグループに頼めますが、契約の相手と窓口は会社ごとに分かれます。
治験の相談先は、別会社の新日本科学PPDです。
非ヒト霊長類の繁殖と供給
同社は、実験用の非ヒト霊長類(NHP)をグループの中で繁殖・供給する体制を持つと説明しています。沿革を見ると、1986年にインドネシアで繁殖施設を建て、1989年には中国の現地企業と繁殖を始めました。2003年に中国広東省、2007年にカンボジアにも施設をつくり、いまの海外拠点にもカンボジアの現地法人が載っています。
NHPを使う試験について、同社は核酸医薬や遺伝子治療薬、再生医療の開発に欠かせないと位置づけています。メディポリスNHPセンターも、2015年からAAALAC International(実験動物の飼育管理の国際認証)の完全認証を受けています。
GLPとAAALACの認証
公式サイトには、GLP適合性調査の初回と最新の通知の時期が載っています。医薬品GLPは1985年4月が初回で、最新は2025年6月の「適合」でした。医療機器GLPは2007年、再生医療等製品GLPは2016年から、農薬GLPは1988年、化学物質GLPは1990年から通知を受けています。
AAALACの完全認証は、安全性研究所が2011年から、新日本科学イナリサーチセンターが2005年から受けています。メディポリスNHPセンターを含む3施設とも、最新の認証継続は2026年6月です。
日本からの頼み方
非臨床試験の相談は、新日本科学の公式サイトにあるお問い合わせフォームで受けています。新日本科学イナリサーチセンターの試験も同じフォームが窓口で、「事業について」と「非臨床」を選んで送ります。
つくばのSAILには、専用のフォームとメールアドレス(Tsukuba.support.SNBL@snbl.com)があります。治験を頼む場合は、新日本科学PPDに相談します。