知っておきたいこと
化学・生物・試験の3事業
WuXi AppTecは2000年に、4人の創業者が7,000平方フィートのラボで始めた会社です。本社は上海の外高橋にあります。最初は化学合成の受託で、2003年にプロセス開発、2005年にバイオアナリシス、2007年に毒性試験と製剤を加えました。2008年に米国のAppTecを買い、いまの社名になっています。
事業は3つに分かれています。WuXi Chemistryは、低分子、オリゴ核酸、ペプチド、複雑な結合体を、探索から商用の製造まで受けます。WuXi Biologyは標的の探索から候補の選定までの生物学、WuXi Testingは非臨床の試験の担当です。同社はこの形をCRDMOと呼んでいます。
非臨床試験の施設
WuXi Testingの中の試験部門は、CMC、薬理、DMPK、毒性、バイオアナリシスをまとめて、探索から治験申請(IND)まで受けると説明しています。試験のチームは米国と中国にいます。施設は合わせて100万平方フィートで、GLPと21 CFR Part 11に沿ってバリデートしているとしています。低分子やバイオ医薬品のほか、PROTAC、オリゴ核酸、ADC、ペプチド、CAR-T、mRNAの試験も受けます。米国では、ニュージャージー州クランベリーの拠点がDMPKと非臨床の試験を担います。
WuXi STAの原薬と製剤
開発と製造はWuXi STAの担当です。原薬、経口剤と注射剤の製剤、高薬理活性の原薬、脂質ナノ粒子(LNP)を扱い、申請資料のCMCの部分もつくります。2021年にスイスのクヴェで大規模な製剤の製造に乗り出しました。米国デラウェア州ミドルタウンでは、製剤の開発と製造の拠点を建てています。2024年にはシンガポールで原薬の工場の建設を始めました。2026年8月の決算発表では、中国の常州の新しい拠点の着工を予定より早めたとしています。
品質の面では、2026年上半期に465件の監査と査察を受けました。内訳は顧客が433件、規制当局が31件、第三者が1件で、重大な指摘はなかったと同社は説明しています。
日本からの相談先
同社は、米国、EU、オーストラリア、カナダ、中国、日本、ニュージーランド、スイス、サウジアラビアの規制当局から承認を受けてきたとしています。問い合わせの窓口は、共通のメール(wuxiconcierge@wuxiapptec.com)と、中国本土・米国・海外向けの3つの電話番号です。日本の会社は、このメールか公式サイトのフォームに、分子の種類と開発の段階を書いて相談を始めます。