用語集

立体障害」とは?

分子が近接して結合したとき、かさばりによって互いの結合を妨げ合う現象。競合として現れる。

立体障害とは、分子が近接して結合したとき、互いのかさばりが邪魔をして相手の結合を妨げる現象です。抗体エピトープマッピングやASOの作用機構など複数の文脈に登場するため、「同じ場所を取り合っているのか、単に近すぎるのか」の見極めが実務上の重要な問いになります。

競合結合との関係と区別の難しさ

SPRやBLIの競合結合アッセイでは、二つの抗体が互いの結合を妨げ合う場合、その原因は完全に同一のエピトープとは限りません。近接した位置に結合した抗体どうしが、かさばりによる邪魔、すなわち立体障害で互いを排除することも競合として検出されます。このためエピトープマッピングの結果は「どこに結合するか」の絶対座標ではなく、近接関係を示す相対的な地図として解釈する必要があります。近接による立体障害と本当の同一エピトープを、この手法単独では区別しきれない場面があることも押さえておくべき点です。さらに固定の向きや親和性の差、立体障害の非対称性が原因になり得るため、両方向での測定で整合を確かめることが求められます。

ASOの作用機構における立体障害型

アンチセンス核酸(ASO)の作用機構は大きく二つに分けられます。一つはRNase Hによって標的RNAを切断するギャップマー型で、もう一つが標的RNAを分解せずその挙動を変える立体障害型です。立体障害型は、ASOが標的RNAの特定部位に結合することでスプライス部位を物理的に隠し、スプライシングの読み替えを引き起こすスプライス調節型がその代表です。このほか翻訳開始の抑制やmiRNA阻害(antimiR)も立体障害型に含まれます。化学修飾の配置という観点では、ギャップマー型が両翼に高親和性修飾を置くのに対し、立体障害型では全長にわたって配置するのが典型とされています。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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