用語集

LTR(末端反復配列)」とは?

別名・英語表記:LTR

レトロ/レンチウイルスのゲノム両端にある反復配列。転写を駆動し、SIN設計で改変される。

LTRはレトロ/レンチウイルスのゲノム両端に位置する反復配列で、もともと転写を駆動する強いエンハンサー/プロモーター活性を持ちます。この活性が、ウイルスベクターとしてゲノムに組み込まれた後も周辺の内在性遺伝子を活性化しうるため、安全性上の問題として認識されてきました。

SIN設計でLTRをどう変えるか

SINベクターは、LTRが本来持つ強いエンハンサー/プロモーター活性をあらかじめ欠失させた設計です。組み込み後、LTR自身は導入遺伝子を駆動せず、代わりにベクター内部に別途配置した、できるだけ穏やかなプロモーターで導入遺伝子を発現させます。第三世代の自己不活化レンチベクターでは、ウイルス遺伝子を複数のプラスミドに分割し、LTRのプロモーター/エンハンサー活性を欠失させることで、単独では複製できない構造になっています。

活性を残すとどのリスクが生じるか

LTRのエンハンサー活性が残ったままゲノムに組み込まれると、挿入点近傍にある内在性遺伝子をそのエンハンサーが引き上げてしまう経路が生じます。SIN設計はこの活性化経路を断つことを目的としており、初期のレトロウイルスベクターで問題となった経路を抑える手段として位置づけられています。ただし、SIN設計であっても組み込み自体は起こるため、長期的な追跡が引き続き求められます。

この定義はProglenth編集部が一般的・基礎的な内容として整理したものです。実際の管理基準・要件は製品・企業・各極の規制により異なります。 正確な運用は各極の薬局方・ガイドライン(ICH/GMP等)やメーカーの一次情報をご確認ください。

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