試薬
2026.08.07味の素

味の素、Forge Biologicsとの協働でAAV生産性を約2倍にする培地用サプリメントを開発

試薬

Photo: ibnu ihza / Unsplash

味の素は、グループ会社の Forge Biologics との協働により、遺伝子治療薬の開発で鍵となるウイルスベクターを高効率に培養する培地用サプリメントを開発したと発表した。同社によれば、実証実験でこのサプリメントを使うと、従来の方法と比べてウイルスベクターの生産性が最大で約2倍になったという。

研究成果は2025年7月23日の日本遺伝子細胞治療学会で発表され、一般販売も今後の事業展開として検討されている。

「サプリメント」という位置づけ

培地そのものを作り替えるのではなく、既存の培地に足す添加物として設計されている点に実務上の意味がある。基礎培地を変更すれば、工程の再確立と同等性の証明が伴う。添加物なら、既存の工程に載せたまま条件を振る余地が残る。

味の素はバイオ医薬品向け培地事業を30年以上手がけ、CHO細胞株向けを含む培地の開発・製造・販売を行ってきた。⁠アミノ酸をはじめとする栄養素の設計は同社の中核であり、その知見をAAV生産に向けたということになる。

AAVで「生産性」が効く理由

AAVは遺伝子治療の主要なベクターだが、製造の負担が大きい。トランスフェクションで細胞に作らせ、精製で目的の粒子だけを取り出す工程は歩留まりが低く、原材料費も高い。生産性が2倍になれば、同じ設備で倍作れるという以上の意味がある。

Forge Biologics は2023年に味の素グループに加わり、遺伝子治療のCDMOとしてAAVベクターとプラスミドDNAを製造している。同社はAAV製造で世界最大級のバイオリアクターを持つとされ、⁠培地の作り手と使い手が同じグループにいる構図が、この開発の背景にある。

※ 本ページは公開情報(味の素の発表)をもとにしたProglenth編集部による整理です。数値は同社が示した実証条件下のものであり、詳細は一次情報をご確認ください。

メーカー公式
news.ajinomoto.co.jp
メーカー公式を見る ↗

本記事はメーカーの公式発表をもとに、Proglenth編集部が独自に見出し・要約・解説を加えて整理したものです。正確性には努めていますが、最終的な仕様・条件は各社の公式情報・一次情報をご確認ください。編集の考え方は編集方針に記載しています。

Newsletter

装置・試薬の新製品ニュースを、メールで

こうした製品ニュースと、製造・分析・品質の解説記事を月数回お届けします。登録は無料で、いつでも解除できます。

登録によりプライバシーポリシーに同意したものとみなします。

← 製品ニュースの一覧へ